青すぎるタリンの空(初欧州大陸はエストニア;その9)
▲「聖ニコラス教会」の背景に広がる空は雲一つなく、あまりにも青くてまさに抜けるよう。
2017年7月8日、日が長い。
それにしても夏のタリン、天気良すぎ。というか、空気がとことんまで澄んでいて、爽やかで気持ちいいことこの上なし。しかも気温は15℃前後で、朝夕は半袖のままだと肌寒いほどです。ああ、こんな涼しい夏が過ごせてなんてしあわせなんでしょう。
この日は、ランチタイムなどを利用して、世界文化遺産に指定されている旧市街地を中心にぶらぶらと散策してみたので、旧市街の中をご紹介しましょう。
冒頭の写真は、「聖ニコラス教会」を、その東側のハリュ通りから眺めたところ。とにかくこの青空がすばらしい。特に中国から来た僕には、この青空は目に染みすぎる。
▲ヴィル通り(viru)の奥に「聖ニコラス教会」の尖塔。
▲このステキな建物はなんとイタリア大使館。こんな旧市街地の観光地のど真ん中にあるなんて。
旧市街地の観光の中心になっているのは、「ラエコヤ広場」という石畳敷きの広場。
タリンの街は、1219年にデンマーク王・ヴァルデマー2世がエストニアを征服して築いた「トームペア」と呼ばれる要塞都市が始まりですが、それより早く、このあたりにスカンジナビアの商人たちが市を立てており、1896年まで市場として機能し、この広場を中心にタリンの街が広がっていったのだそうです。中世の建物に囲まれたラエコヤ広場には、今もマーケットが立ち、多くの観光客で夜遅くまでにぎわっていました。
▲広場の北側に立つ中世の建物。
▲広場の東側に立つ中世の建物。広場に立つマーケットにはすごい人出。
▲エストニアは紡績業が盛んでエストニアン・ニットが有名。広場のマーケットにもずらり。
「聖ニコラス教会」を南側から見上げるハリュ通りに沿って「ハリュ通り公園(Harju tänava haljasal)」があり、そこにもキャンバス地の屋根をかけた露店がずらりと出ていて、中世の衣装を着た売り子さんたちが相手をしてくれます。やはり特産の木工品の露店なんか、いい雰囲気です。「聖ニコラス教会」と濃い緑の木々をバックにこんな露店が並んでいるその風景は、中世の頃と少しも変わっていないんじゃないかという錯覚に陥りそうです。
▲「聖ニコラス教会」前の「ハリュ通り公園」にもたくさん露店が並んでいます。
▲これもエストニア特産の木工品の露店。売り子さんが中世の衣装を着てて、いい雰囲気。
夕食を終えて再びラエコヤ広場へ戻ると、さすがに昼間ほどの人出はありませんが、もう夜10時半だというのに、まだまだ子ども連れのファミリーなどたくさんの観光客でにぎわっています。衣類や小物や土産物を売る露店は既に撤収してしまい、残っているテントは全部レストラン。屋外に出したテーブルで、既にひんやりとした夜気にあたりながら、宴はいつまでも続いているもよう。
ホテルに戻ると、時刻は夜11時20分。窓の外はまだ明るい。フィンランド湾の向こうの水平線にはまだ夕焼けの茜色が残っていて、もうすぐ日付が変わる時間にはとても思えない。タリンの長い長い昼がゆっくりと暮れていきます。
▲夜10時半のラエコヤ広場。レストランの屋外テーブルには明かりが灯り、まだまだ大勢の人出。
▲夜11時半頃のホテルの窓からの景色。フィンランド湾の水平線にはまだ夕焼け。