毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

肉も魚も地物でウマし。(2017年月イチ日本・6月編;その8)

イメージ 2 ▲青森特産「十三湖のしじみ」をふんだんに使った「しじみバター」。

 2017年6月26日、県産食材バンザイ!

 日銀青森支店裏の小路にある「酒菜 調製 嘉一」さんで、地酒が進んでいるところです。

 次は焼き物です。これもまた深浦にあがった真ソイを焼いていただく。僕は魚の塩焼きは富山にあがるノドグロが最高だと思っているのですが、深浦の真ゾイの塩焼き、こりゃまたたまらん。粗塩をぶわっと振って切れ目を入れ、切り口にパリッと薄く焦げ目がつくところまで焼き上げた真ゾイ。ホロホロと身がこぼれそうででも実はしっかりしていて、淡い塩味に真ゾイの身もしっかり引き締まって、ああとにかくうまい。これは日本酒だ、とまた盃がカラになり。

イメージ 1 ▲深浦の真ゾイの塩焼き。香ばしくておいしすぎ。

 地酒の徳利も何度か入れ替わり、肝臓への負担が増しているなと感じたら、ハイ、ここで十三湖のしじみバター、いってみましょう。

 有害なアンモニアを尿素に変換する尿素回路を構成する物質の1つであるオルニチンを豊富に含んだシジミ、とりわけ十三湖のシジミは大ぶりで食べ応えもあり、味も良し。これに「バター」が付いたら、アルミホイルか何かで包み、バターを落として軽く炒めるか焼いたものを想像するじゃないですか、ふつう。だけどここのは違った。なんと、土鍋にたっぷりのスープとたっぷりのミズと一緒に出てきたではないか。シジミ、ミズ、バターのきいたスープ、ともにウマし!!

 それと、青森県産品たっぷりのサラダも食べよう。「とろろ芋サラダ」。我々青森県民、「ナガイモ」とも「ヤマイモ」とも呼ばず、とろろにしない状態でも「とろろ芋」と呼ぶことがおおいですね。ナガイモの生産高は平成28年で青森県が52,900トン(シェア43.4%)で全国1位、ヤマイモも53,400トン(シェア36.7%)で全国1位です。そんなとろろ芋を細い千切りにしてたっぷりの野菜と盛り付けたこのサラダ、おいしくて超ヘルシー。

イメージ 3 ▲小皿によそって十三湖のしじみバター、いただきます。身が大きいの、わかるでしょ?

イメージ 5 ▲生産量全国一を誇る青森県産とろろ芋のサラダ、スーパーヘルシー。

 ところでこの「嘉一」さん、実はお肉料理もとっってもおいしいんです。

 青森で豚肉と言えばやっぱり「奥入瀬ガーリックポーク」。奥入瀬川が流れる恵まれた自然豊かな環境のもと、にんにく粉末入り飼料を食べて育った豚のことで、最近よく行く十和田市では、毎回のようにご馳走になっています。ただ、十和田市でいつもごちそうになるのは、その場で鉄板で焼いて、それを「十和田香美工房」の「和風ハーブソルト 香美塩」にちょこっとつけて食べるあっさりタイプが多い。こちら「嘉一」さんでは「ガーリックポークの豚バラ味噌漬け」という味付けていただくんですが、これが濃厚でウマい。しかも味噌をこんがりと焦がしてある部分がまたタマラナイ。お酒もごはんも進む逸品です。

イメージ 4 ▲ガーリックポークの豚バラ味噌漬け。こんがり焼けた味噌がたまらなくウマい。

 まだ食べるんですかと言われそうですが、お肉料理をもう一品。それは、突出しにもあった「桜姫鶏」を使った「桜媛鶏阿南版揚げ」。肉厚の「桜姫鶏」にサクサクの衣をつけて南蛮揚げにし、手作りのタルタルソースを衣が見えなくなるくらいたっぷりと載せて、白髭ネギをたっぷり、更に糸切りトウガラシを散らして、ボリューミーな一品。これがまたじゅわっとジューシーでおいしいのよ。

 このお店、まだお若いご夫婦が二人でやっておられるんですが、奥様はとても気さくにお話ししてくださいますし、アットホームな雰囲気も満点。何度でも来たくなる、青森市内のオツなお店であります。

イメージ 6 ▲桜姫鶏の南蛮あげ。手作りのタルタルソースがたっぷりすぎて、どこに南蛮あげがあるのかよくわからん。

イメージ 7 ▲なんとも肉厚な桜姫鶏、衣はサクッと、そして肉はあまりにもジューシー。