毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

興城古城(ANA機内誌でも特集掲載!;その3)

イメージ 3 ▲興城で食べた「抻麺」はスープに味噌を溶いて食べるタイプ。

 2017年6月10日、骨湯。

 車内で話しかけた学生くんから、駅前からは1番か3番のバスに乗ればよいと聞いたので、駅前のバス乗り場へ行くと、ちょうど3番のバスが出るところ。慌てて乗り込むと、車内にはその学生くんも乗っているではないか。なーんだ。

 そして我々は、3つめの「南関」というバス停で下車。興城の街のまさに中心地、興城いちばんの繁華街のど真ん中です。東西に走るメインストリートは「興海南街」で、メインの交差点の南側には「南関農貿市場」を中心に、こまごました食堂や商店や露店が所狭しと軒を連ね、にぎやかなことこの上なし。こういう市場の活気、中国らしくていいですよね。

 そんな市場の中を一回り散策したあとは、ちょっと遅めのランチタイム。市場エリアから小路をちょこっと入ったところにあるアパートの1階を改造した店舗が並んでいる中の一つ、「南関老店 骨湯抻麺」という小さな飯屋に入ってみた。

イメージ 2 ▲アパートの1階を改造した小さな麺屋を発見。

イメージ 1 ▲テーブルは店の奥まったところに4人掛けが6つほど。

 店は、小路に面している場所が麺打ち場になっていて、テーブルは奥の方。4人掛けのテーブルが6つほどあって、ランチタイムからはずれた時間なので他に客はなし。

 ではまず、看板の「抻麺」から。「抻麺」は、このブログには開設当時から何度も登場している、瀋陽を中心とした遼寧省内特有の手打ち麵。こちらの地方では「手打ちでのばした麺」のことを「拉麺(ラーメン)」と呼ばずに「抻麺(ちぇんみえん)」と呼びます。注文すると、さっそく店の前の厨房で、小麦粉をこねたかたまりからあざやかな手つきで麺をのばし、沸騰したお湯に入れて一気に茹で上げます。それをスープの入ったどんぶりによそい、肉味噌と香菜をトッピングして、配膳。
 店の看板に「骨湯」とあったので、とんこつラーメンみたいな白濁したスープかと思ったらそんなことはなく、透明です。しかし、瀋陽で食べるのとは違って、スープにはほとんど味がなく、肉味噌を溶いて食べてちょうどよいという感じ。麺も少し太めでしょうか。

 おかずに注文したのは「京醤肉絲」。たっぷりの刻みネギを座布団のように皿に敷き、その上に豚肉の千切りの味噌炒めがどっさりと載っています。これを、「干豆腐片」という、豆腐から水分を絞り出した圧縮脱水豆腐のぴらぴらのワンタンの皮ぐらいにしたものに包んで食べるんです。ネギのしゃきしゃき、甘辛味噌の肉炒め、干豆腐の歯ごたえのミクスチャー、たまりませぬ!!

イメージ 4 ▲おかずには、とってもポピュラーな「京醤肉絲」。

イメージ 5 ▲白くて四角いのが「干豆腐片」。これに包んで食べるとなかなかの食べ応え。