九十九島クルージング(念願かなってセイロンティーの旅;その51)
▲「西海国立公園九十九島水族館海きらら」横の花文字。
2017年4月30日、島めぐり。
九十九島の絶景を高台から眺めたならば、次は海の上から眺めよう、ということで、船越展望所から九十九島パールシーリゾートへ移動。九十九島パールシーリゾートは、「マリンレジャーや絶景クルージング、水族館など、様々な角度から九十九島の魅力を体感できる複合施設」です。
駐車場沿いにまっすぐ歩いていった突き当たりは、「西海国立公園九十九島水族館海きらら」。入口脇には「九十九島」の花文字があります。
「海きらら」への道とは途中で斜めに分かれる道沿いには、フードスタンドやショップが並び、その道を抜けた先が遊覧船ターミナルで、これから乗船する「パールクイーン」も桟橋に停泊中です。
▲九十九島クルージングの花形「パールクイーン」。奥は「海賊遊覧船みらい」。
それではこの日の初便、10時発の「パールクイーン」に乗船します。
「パールクイーン」は、総トン数199トン、全長約35m、全幅7mで、定員は280名。客室は2層になっており、甲板も後方は2層になっていて、更には最後方のマストは途中まで階段で上れて、最も高い位置からクルージングを楽しむことができます。
さすがGW期間中だけあって、かなりの乗船客があり、甲板は出航前から大いに混雑。特に、マスト上は大人にも子どもにも大人気です。
▲10時発の「パールクイーン」、出航です!
▲島のそばをすり抜けるように航行。水がきれいに澄んでいて爽やか!
クルージングは全体で約50分。まずは、パールシーリゾートの前に立ちはだかっている元の島の南端まで行き、そうすると牧の島に突き当たりそうになるので西へ舵を切り、横島、桂島と牧の島の間をすり抜けるように再び南へ向かいます。このとき、横島と桂島の間から外洋が広がるのが眺められ、ずっと向こうにぽつんと浮かんでいる小島ひとつ。潜水艦が浮かんでいるように見える「オジカ瀬」という小島で、島の上に生えるクロマツが帽子のようにもツノのようにも見えておもしろい。戦時中、米軍が潜水艦と間違って爆撃し、魚がたくさん死んだとの逸話も。
▲ずーっと向こうにぽつんと見えるのが潜水艦が浮かんでいるようにも見える「オジカ瀬」。
桂島を過ぎると、深白島、松浦島など、九十九島の南部の入り組んだ方へと入っていきます。
九十九島には、満潮時に水面から出ていることと陸の植物が生えていることを「島」であることの条件にして数えたところ、208の島があることがわかっているそうです。島近くのあちこちには養殖施設も見られますが、このあたりでは真珠やカキの養殖が盛んだそうです。
すれ違ったカステラの箱のような直方体の船は「九十九島リラクルーズ」用のイカダ船。定員12名で、大型船では入れないような場所まで分け入るクルージングを楽しめるそうです。
▲養殖施設もよく見かけます。真珠やカキが有名らしい。
▲すれちがったのは「九十九島リラクルーズ」船。
クルージングが港からいちばん離れるのは、いくつもの深い入り江をもった松浦島(まつらじま)のあたり。穏やかな水面の深い入り江の中にゆっくりと入って行き、入り江の奥でUターン。どの入り江も細く狭まっているので、海岸と島に茂る木々が手に取るように近くまで迫ってきます。
Uターンして松浦島の入り江から出ると、来た時とは違う航路をとり、島が密集しているエリアの外側へと出て行きます。視界が開け、海原が広がるようになりますが、斧落としと丈ヶ島の間をすり抜けるときの両岸の幅はわずか20m!クルージングの中でいちばんの見どころのひとつになっています。
▲松浦島の深く狭まった入り江の中をゆっくりと航行中。
▲入り江は細く入り組んでいて、島がぐっと迫ってきます。
▲松浦島の入り江の中でUターンし、外洋が開ける方へと航行。
▲クルージングいちばんの見どころのひとつ、斧落としと丈ヶ島との間の20mのすき間をすり抜けます。
斧落としと丈ヶ島のすき間をそろりそろりと抜けると、長南風島(ながはえじま)と諸島(もろしま)の間をゆうゆうと抜けていきます。長南風島には「千畳敷き」と呼ばれる広く長い岩場があり、船上からもよく眺められます。このあたりが陸からいちばん離れたあたりになり、港からの距離は松浦島の入り江よりこっちの方が遠いかも。
長南風島をぐるりと回って北上し、桂島と横島を通って牧の島の前で、行く時にも通った航路と合流し、桟橋へ戻ります。いやー、天気もよく、風は爽やかで、海はきれいで、とっても楽しい九十九島クルージングでした!
▲長南風島最南端を通過。先端の岩は「トビ岩」。
▲船室の1階部分の窓はまん丸な窓。パールシーリゾートの桟橋が近づいてきました。