セント・クレアのお茶畑(念願かなってセイロンティーの旅;その34)
▲コロンボに向けてA7号線を走ると、谷向こうに見えたのは「聖クレアの滝」。
2017年4月24日、滝の名前も茶園から。
ヌワラエリヤの茶畑の中にあるホテル「Heritance Tea Factory」から一路コロンボを目指して激走です。と言っても、最初は茶畑の間をぬうようにクネクネの細い山道をゆっくり下っていくしかありません。
ホテルを離れてだいぶ下ってくると、民家が点在するようになってきて、カンダポーラの村の中に入ってきます。のどかな農村風景です。
▲民家が点在するカンダポーラの村。
どういうルートを走ってコロンボに至るのか全然わかりませんが、とにかく西へ西へと走っていくことになるのでしょう。クネクネの山道を下りきって舗装のしっかりした道路に戻ってしばらく走ると、前日お祭りか何かで通行規制が敷かれていたヌワラエリヤの中心街に入り、ここからA5号線に入って北に向かえば、キャンディ方面へ向かう前日通って来た道になりますが、この日は西へ向かうA7号線へ入ります。A7号線は、ヌワラエリヤからナヌオヤ、ハットン、Ginigathena、Yatiyanthotaなどを経てアビサウエラ (Avissawella)に至るA級道路です。
そしてホテルから走ること約40km、運転手さんが車を停めて、谷の向こうを指さして、「ホラ、滝が見えるよ」。
▲なんとも穏やかな風景であります。
指さす方向を見れば、段々になった岩場を水が流れ落ちています。周囲の地形も急峻でなく、台地のへりに到達した渓流がのんびりと流れ下っているという趣です。
この滝は「聖クレアの滝(St. Clair's Falls)」。スリランカにある滝の中でも最も幅の広い滝の一つで、「スリランカのリトル・ナイアガラ」とも呼ばれているとか。滝は2段に分かれていて、上の方は"Maha Ella"といい、高さ80m、幅50m。下段は"Kuda Ella"といい、高さは50mあるそうです。
「聖クレアの滝」のビューポイントから更に少し走ると、道路脇に古い建物が見え、入口の看板には「St Clair's Tea Centre」とありました。周囲は一面の茶畑で、「聖クレアの滝」という名称も、この辺り一帯が「セント・クレア茶園」であることからつけられたもののようです。
▲道路脇に見えた古風な建物は「St Clair's Tea Centre」。
「セント・クレア茶園」は、1875年にジェームズ・W・ライアンによって開かれたとのこと。この「紅茶センター」は、築100年を超える元農園主の山荘を利用して10年ほど前にオープンしたもののようで、周囲の豊かな自然とスリランカでも有数の美しい滝を眺めながらピュアなセイロンティーを試飲することができるそうです。時間があれば立ち寄ってみたかった!
▲すぐ近くにはもう一つ滝が。「デヴォンの滝(Devon Falls)」。
「セント・クレア紅茶センター」を左に見ながらもう少し行くと、また運転手さんが車を停め、谷の向こうを指さします。そこにはまた滝が。
この滝は「デヴォンの滝(Devon Falls)」といい、この周辺でプランテーションを経営していた英国人の名前に由来します。海抜1,140mのところにあるこの滝の落差は97m。ズームして見てみると、途中に踊場のような部分があって、滝は二段になっているように見えます。これでもスリランカで19番目の高さの滝だそうです。ってことは、もっと落差の大きい滝が18本もあるってこと?スゴイなあ。
実は、この滝の近くに、世界的な有名ブランド「ムレスナ(Mlethna)」の紅茶センターがあるらしいのですが、完全に見落とした。ムレスナの紅茶、好きなのに。
▲二段になっているように見えます。スリランカで19番目に高い落差のある滝。