毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

巨岩覆い被さる石窟寺院(念願かなってセイロンティーの旅;その14)

イメージ 4 ▲この石窟寺院がいかに巨大な岩の固まりに覆われているかがよくわかります。

 2017年4月22日、金ピカパゴダ。

 ダンブッラの石窟寺院、もともと訪れる日程にはしていなかったので、世界遺産だということも含めて予備知識ゼロで来てみましたが、いやー、すごくよかったです。中国にも、敦煌、洛陽龍門、大同雲崗の「三大石窟」をはじめ、多くの石窟寺院があり、仏教の長い歴史が刻まれていますが、ここダンブッラで、思いもかけず素晴らしい仏教の歴史と仏教徒らの心に触れることができたような気がします。

イメージ 1 ▲本当に巨岩がのしかかってくるように見えます。これは第3窟の入口のあたりかな。

イメージ 2 ▲窟と窟は、このような長い回廊によってつながっています。

 第5窟までを参観し終わって、出入口へと戻ります。

 窟を出て外へ出て振り向くと、あまりにも巨大な岩山が本当にのしかかってきているようで、圧倒されます。寺院の入口をつなぐ白壁の回廊が屋根ごと押しつぶされそうです。この巨岩が庇のようになっているのは、自然がもたらした造形なのでしょうか。それともこの巨岩を紀元前3世紀の頃から人力でくり抜いたのかしら?どちらにしてもこの地形になって石窟寺院が収まっているのだから、ものすごいことであります。

イメージ 3 ▲第1窟の入口。中に全長14mの涅槃仏が横たわっているのが見えます。

イメージ 5 ▲周りにはこんな可憐な花をつけた木がたくさん。なんていう木なんでしょう?

イメージ 6 ▲寺院の入口へ至る山道のちょうどのぼりきる手前の剥き出しになった岩肌。スキー場の斜面みたい。

 心地よい風に吹かれながら山道を下り、下の駐車場で待っていてくれた車に戻って、ダンブッラの石窟寺院を出発。岩山を取り巻く細い道を少し走ると、幹線道路に出ますが、これはセイロン島を南北に貫くA9号線道路(Kandy-Jaffna Highway)。この幹線道路に戻って北へ折れてすぐ、左にいきなり黄金に光り輝くパゴダがあります。

 あとで知ったのですが、ここがダンブッラの石窟寺院の正面入口というか本来の入口らしく、通常はここから入り、この奥に博物館と高さ30mの金ピカの大仏像があり、ネット情報によっては、博物館の建物の右側にある事務所棟でしか石窟寺院の拝観兼(入場券)は買えないと書いているものがけっこうあるほど、こちら側がいわば「正規の」入口として認識されているようです。(逆に言うと、岩山の裏手の方にも上り口があってそこにもちゃんと拝見兼売場があることがあまり知られていない。)僕としては、こんな金ピカな最近できた真新しそうなところを通っていくよりは、裏手の上り口から静かにのんびりとのぼっていけてよかったです。運転手さんに感謝です。

イメージ 7 ▲表通りに面して建つ黄金の金ピカパゴダ。こちら側から入るのがふつうらしい。