毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

ピーチ・ラガー(2016年月イチ日本・10月編;その14)

イメージ 1 ▲翁島駅到着直前の車窓からの会津磐梯山。イヤ、ほんと良い天気。

 2016年10月2日、旧中山宿駅跡。

 「フルーティアふくしま4号」は、スイーツをおいしく楽しんでいるうちに、磐梯町から山地を抜けて15:33に翁島に到着。翁島を発車すると、稲刈りも一部終わった田んぼの向こうに見える会津磐梯山は、主峰の磐梯山(1,816m)の東隣にある赤埴山(1,430m)の姿形もよく見えています。

 猪苗代では、郡山発会津若松行き普通列車1229Mと交換し、次の川桁到着前に長瀬川を渡る頃には、会津磐梯山は左後方へ去り始め、川桁から先は完全に背を向ける形となって、会津磐梯山とお別れしてしまいました。

イメージ 2 ▲磐梯町から大S字カーブを越えて翁島に到着。

イメージ 3 ▲白い建物はリゾートマンション「レイクヒル猪苗代」。

イメージ 4 ▲左後方へ去りゆく会津磐梯山。三峰の一つ櫛ヶ峰(1,636m)もいちばん右に見えてます。

 1号車のカフェカーの見学ついでに、カフェカウンターで冷えた「PEACH LAGER」を購入し、2号車の席に戻って味わってみました。

 福島県石川町にある「大野農園」の果実加工品の一つで、桃で仕込んだ風味豊かなビールです。アルコール度数は6%。「いかにもビール!」という感じではなく、ビールとワインの中間みたいな感じでしょうか。芳醇な桃の香りと当たりのよさが特徴だそうです。

イメージ 6 ▲1号車カフェカウンターで福島県石川町にある「大野農園」の「PEACH LAGER」を購入。

イメージ 5 ▲良く冷えてて、さっぱりしてて、おいしい~。

 スイーツタイムが終わり、乗客たちは、車窓の景色を眺めたり談笑したり、思い思いに車内を過ごしています。こののんびり感というか、まったり感、列車の旅ならではという感じがして、いいですね~。

 15:57に中山宿駅を出発して少し行くと、右下に、旧中山宿駅跡が見えます。これを見逃してはいけません。

 中山宿駅は、最大25パーミルの急勾配を走る本線から分岐した線の先にホームと駅舎があり、ホームへの出入りにはスイッチバックが必要な駅としてつとに有名でした。僕も、あれは学生時代だったですかね、50系客車(レッドトレイン)の普通列車に乗ってこの駅に停車し、電車列車が本線を通過していくのを眺めた記憶があります。

 しかし、やがて列車が全部電車になって勾配をたやすく走れるようになると、本線上にホームが設けられるようになり、中山宿駅のスイッチバックは1997年に廃止となりました。その後、旧駅の跡地は荒れ放題になっていたようですが、2015年に観光用に再整備され、今では、本線上からも、線路とホーム、そして「スイッチバックの駅 旧中山宿駅へようこそ」、「ようこそ!ここがスイッチバック運転の旧中山宿駅跡です」と書かれた横断幕なんかを見ることができます。懐かしい気持ちになりますが、観光用に再整備するんだったら、「フルーティアふくしま」のような観光列車はスイッチバックで旧中山宿駅のホームに入るようにすればいいのに……

イメージ 7 ▲かつてスイッチバックの駅として知られていた旧中山宿駅跡を見下ろしながら。