毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

駅Cafe七日町駅(2016年月イチ日本・10月編;その9)

イメージ 1 ▲大正ロマンを感じさせる洋館風の駅舎の七日町駅。

 2016年10月2日、復古三兄弟。

 二の丸から三の丸へ出て県立博物館方面へ歩いていたところ、向こうからやってくるハイカラなバスが目に入りました。あれは、まちなか周遊バスの「ハイカラさん」だ!走れば乗れるかも!と走ってみたところ、みごと間に合って、実にすばらしいタイミングでバスに乗ることができました。これは「鶴ヶ城三の丸口」バス停所定11:53発の「ハイカラさん」第8便ですね。ラッキー。

 「ハイカラさん」は、会津武家屋敷前、飯盛山下等を通って、会津若松駅前に12:20頃到着。ここでバスは12:30発の第10便に変わりますが、循環運転なので、若松駅より先へ行きたい人はそのまま乗車したままで待つことができます。我々はそのまま待って乗り続け、七日町駅前まで行きました。

イメージ 5 ▲駅舎の中。奥がホームで、左は「駅Cafe.」。

イメージ 2 ▲1面1線のホーム。

イメージ 3 ▲会津若松~七日町~西若松はJR只見線と会津鉄道の共用区間。

イメージ 4 ▲七日町駅のホームから見えているのは会津磐梯山に違いない。

 JR七日町駅をほぼ西端とする七日町通りは、江戸時代には越後街道の一部として、問屋や旅籠、料理屋が軒を連ねて栄えたエリア。ハイカラな建物も建ち、昭和にかけて会津一の繁華街として賑わっていたそうです。その景観は今も残り、素敵な街歩きスポットになっています。

 七日町駅の駅舎もその一つで、大正ロマンを感じられるようにデザインされた洋館風。駅舎の中に入って左側は、会津17市町村のアンテナショップ「駅Cafe.」になっています。「駅Cafe.」の中には、名産品物販スペース、企画展ギャラリー、観光インフォメーションコーナー、物販コーナーなどがあり、会津の情報発信基地としても活用できるし、喫茶スペースもあるので、街歩きのひと休みにも利用できます。

 そこで、僕たちも喫茶スペースでひと休み。野口英世ゆかりのペルーの豆を自家焙煎し、地酒の仕込みにも使う磐梯西山麓の名水でドリップした「水出しコーヒー」は、まろやかで冷たくて、おいしい~。それと「復古(レトロ)三兄弟リンゴジュース」。今では見られることがめっきり少なくなった「国光」と「紅玉」、そしてそれよりも早く会津藩士が北海道余市で結実させた歴史ある品種「緋の衣」、日本のリンゴ栽培の「はじまり」を起こした会津人と、今、会津に生きる篤農家の物語を飲み比べようと、この三品種のリンゴジュースが作られたのだそうです。それぞれ全く異なる味わいに、リンゴの奥深さを感じられます。

イメージ 6 ▲この汗ばむ陽気に、冷たくまろやかな「水出しコーヒー」は最高。

イメージ 7 ▲「復古三兄弟リンゴジュース」。左から「紅玉」「国光」「緋の衣」。

 駅舎のすぐ脇の踏切が鳴り始め、遮断機が下りました。列車がやってくるようです。ホームに出てみると、会津若松方から会津磐梯山Wの背景にやってきたのは、12:57発の鬼怒川温泉行き3115D快速「AIZUマウントエクスプレス6号」でした。通常は会津若松が始発ですが、この日は喜多方が始発です。2両編成で、前側は白いボディにオレンジ色と緑色の帯、窓周りはグレーのAT-600/AT-650形気動車、後方は会津塗をイメージした深みのある赤色のボディに緑色の帯のAT-700/AT-750形の気動車です。赤い方には「あかべぇ」も描かれているらしいです。

 快速「AIZUマウントエクスプレス6号」を見送って、僕らも七日町通りの街歩きにでかけますか。

イメージ 8 ▲七日町駅に到着した鬼怒川温泉行き快速「AIZUマウントエクスプレス6号」。

イメージ 9 ▲走り去る「AIZUマウントエクスプレス6号」。後方は「あかべぇ」車両。