毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

Cafe BATAVIA(夏の旅、北へ南へ時々台風;その62)

イメージ 2 ▲ファタヒラ広場に面した側にある「Cafe BATAVIA」の入り口。

 2016年8月25日、コピ・ルアク。

 ファタヒラ広場とその周辺のバタビア時代の建物などを散策し、最後に同僚が連れて行ってくれたのが「Cafe BATAVIA」です。

 オランダ東インド会社の第4第東インド総督ヤン・ピーテルスゾーン・クーン(Jan Pieterszoon Coen)が、1619年にバンテン王国からジャカルタを占領し、堅固な要塞バタビア城を築いてオランダ東インド会社のアジア本拠地を築いたのが「BATAVIA」の始まりで、それ以降、「バタビア建築」が見られるようになるわけですが、ファタヒラ広場周辺では、「Cafe BATAVIA」が、前回ご紹介した旧市庁舎(現ジャカルタ歴史博物館)に次いで二番目に古い建物です。

イメージ 1 ▲2階から柔らかい明かりが洩れる「Cafe BATAVIA」。

イメージ 4 ▲ウッディな造りの店内を2階へ上がればバーカウンターが。

イメージ 3 ▲壁にはトイレの壁に至るまで、一面にぎっしりとレトロでクラシックなポスターや写真だらけ。

 「Cafe BATAVIA」自身のWebサイトには、「建物は1805年着工し、1850年にかけて段階的に建築が進められた。その間、東インド会社の行政事務所として使われたこともある。」と書いてあるのですが、オランダ東インド会社は1799年に解散しているので、ちょっと合点がいきかねます。

 Wikipediaの「Cafe BATAVIA」の項には、「この建物は1830年代頃に建てられ、オランダ総督の住居やオフィス、倉庫などに使われてきた。」とあり、こっちの方が納得がいきます。

イメージ 7 ▲細長い両開きの窓に囲まれたほの暗い明かりの下で、まったりとバタビアの時間が流れます。

イメージ 8 ▲2階の窓際席からは、ファタヒラ広場と歴史博物館が広々と見渡せます。

 営業時間は金曜と土曜が午前1時まで、それ以外は深夜12時までで、食事もしっかりできるカフェですが、2階に通されてみると、既に夜10時近いせいか客はほとんどおらず、ほとんど貸切状態で窓際のテーブルに席を占めてみました。

 他に客がいないこともあって、オランダ・コロニアル様式(Indies Empire style)の店内は、静かでまったりとバタビアの時間が流れていて、コタの喧噪から逃れてひと息いれるにはもってこいです。

 そして、インドネシアに来たからにはぜひ飲みたいのが「コピ・ルアク(Kopi Luwak)」。スマトラ島やジャワ島、スラウェシ島などインドネシアの島々で、野生のマレージャコウネコが餌として食べたコーヒーノキの果実のうち、その種子であるコーヒー豆が消化されずにそのまま排泄され、現地農民がこれを糞の中から探して出してきれいに洗浄し、乾燥させた後に高温で焙煎したものを使ったコーヒーのことです。世界で最も高価なコーヒーと言われ、日本でもめったに飲む機会はありません。この本場の「コピ・ルアク」を、窓外のファタヒラ広場の風景を眺めながらじっくりといただくことにいたしましょう。

イメージ 6 ▲これが本場の「コピ・ルアク」。

イメージ 5 ▲窓外のファタヒラ広場を眺めながらの「コピ・ルアク」、インドネシアに来た!って感じ(^^)。