毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

城下町・飫肥(夏の旅、北へ南へ時々台風;その32)

イメージ 4 ▲国鉄時代を彷彿とさせる駅名標が駅舎にかかる日南線飫肥駅。

 2016年8月19日、飫肥天食べたい。

 北郷の次は内之田、そしてその次は飫肥です。「おび」と読みます。

 飫肥駅は、南北朝期14世紀中頃に築城されたとみられる飫肥城の城下町、日南市飫肥地区への玄関口。ここで1923Dは11分停車します。ホームは1面2線の島式で、駅舎は構内踏切をわたってちょっと離れたところにあります。停車時間が11分もあるので、駅舎の方まで行ってこられそうです。

イメージ 1 ▲城下町・飫肥の玄関口、飫肥駅。

イメージ 2 ▲志布志行き1923Dはここで11分停車。

 飫肥は、天正16年(1588)から明治初期までの280年間、飫肥藩・伊東氏5万1千石の城下町として栄えたところとのこと。駅舎も、飫肥城を模した作りになっています。業務委託駅なので、7時から18時20分までは窓口も開いていて、ちょうど業務を開始したばかりのこのときは、おねえさんがお掃除などもしていたので、「写真を撮りに外へ出てもいいですか?」と声をかけると、明るく「いいですよー」と答えてくれました。

イメージ 5 ▲飫肥城を模した駅舎。なかなか立派。

イメージ 6 ▲駅舎内には木製ベンチ↓テーブルもあり、観光情報の入手もできそう。

イメージ 3 ▲ホームからは構内踏切でつながっています。

 ところで、僕にとって、飫肥と言えば「飫肥天」。近海でとれた新鮮な魚のすり身に豆腐や黒砂糖、味噌をまぜ合わせて作る「おびの天ぷら」のことで、日南地方に江戸時代から伝わる庶民の味。ずいぶん前に宮崎へ出張に来たときに地元の方がおしえてくれて食べて以来、大好きになりました。宮崎空港や宮崎駅で買えるし、揚げたても売っています。見た目は薩摩揚げですが、薩摩揚げより柔らかくて甘みが濃く、おやつにぴったりという感じ。そして、何かのTV番組を見て知った、一見芋ようかんのような「厚焼き玉子」も飫肥特産とのこと。一度は食べてみたい!本当はここで下車して、城址や城下町を散策して飫肥天や厚焼き玉子を食べたいのですが、それはまた次回にとっておこう。

イメージ 7 ▲ホームののりば案内もなんとなく城下町風。

 やがて、岩崎稲荷神社の入口の鳥居が見える油津方から近づいてきた列車は、志布志発佐土原行き普通列車1928D。2両編成で、2両とも白地に青帯塗装。先頭車はキハ40-8128です。これが07:12に飫肥に到着するのを待って、我々の1923Dは07:13に飫肥を発車します。しかし、飫肥には改めて、のんびり訪れてみたいものです。

イメージ 8 ▲1928Dがやってきた。奥に見えるのは岩崎稲荷神社の鳥居。

イメージ 9 ▲1928Dの到着と入れ違いで、こちらの1923Dが発車します。