毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

かつての志布志線終着駅にて(夏の旅、北へ南へ時々台風;その31)

イメージ 2 ▲北郷駅に到着した1923Dは、交換待ちで6分停車。

 2016年8月19日、志布志線の元終着駅。

 志布志行き普通列車1923Dの旅は続きます。

 18分停車して06:34に伊比井を発車すると、次は9.2kmを9分かけて走って、06:45に北郷到着。伊比井~北郷間は距離がけっこうあるだけでなく、3,000mを越す日南線最長のトンネル(谷之城トンネル)があります。北郷は、1941年に志布志からの志布志線の終着駅として開業しますが、一方、南宮崎から内海までは宮崎軽便鉄道が通っていて、その間が1963年までつながらなかったのは、谷之城山が立ちはだかっていたからでしょう。谷之城トンネルの開通で1963年に志布志線(日南線)が全通し、そんなわけで、線路は伊比井を出ると一気に内陸へ向かい、次に海沿いに出る油津まで、ぐるりと山地を迂回するルートがとられています。

イメージ 1 ▲かつては志布志線の終着駅だった北郷駅。

イメージ 5 ▲北郷駅の駅舎は特産の「飫肥杉」を使って建てられた山小屋風の立派な建物。

 北郷駅では交換待ちで6分停車。志布志始発の宮崎行き普通列車1924Dを待ちます。北郷駅の1面2線のホームは妙に幅が狭いのですが、1924Dを待つ人たちがけっこういます。出勤姿の人たちだけでなく、夏休みの補習があるのか制服姿の高校生もちらほら見られます。

イメージ 4 ▲左が宮崎行き1924D、右が志布志行き1923D。

 06:48、宮崎行きの1924Dが2両編成で到着しました。2両とも白地に青帯の車両で、後方はキハ47-9084、前方はキハ47-8119です。キハ47-8119には、「佐土原→志布志→宮崎」と書かれた行き先表示板が挿してあります。これは、前日に佐土原始発の志布志行き普通列車6777D/1955Dで志布志へ入り、翌朝1924Dで宮崎へ戻るという運用になっているからでしょう。往復の運用が一枚にまとめて表示されているサボというのもおもしろいですね。

イメージ 3 ▲「佐土原→志布志→宮崎」と記されたサボが差されたキハ47-8119。

 06:48に宮崎行きの1924Dが出発していき、こちらは06:50に発車です。大きく左へカーブしながら北郷町郷之原の集落を抜けると、左側に広渡川が寄り添ってきます。もうずいぶん高いところまで昇った太陽が照りつけて、川面は眩しすぎるくらいにきらきらと輝いています。

イメージ 6 ▲北郷を出発すると、左手に広渡川が寄り添います。