毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

霧の摩周湖(夏の旅、北へ南へ時々台風;その15)

イメージ 1 ▲さえないお天気の中、摩周道路を北上して行けば眼前にはシラルトロ湖。

 2016年8月14日、そこにあると信じることがだいじ。

 釧路地方は、前日の道東とは思えぬ暑さの快晴から一転してどんよりとした曇りとなりました。

 9時頃にホテルを出発して、レンタカーで北を目指します。国道391号線摩周道路を、釧網本線の線路に時に寄り添い時に離れてを繰り返しながら進み、塘路駅を過ぎたところで、ちょうど道路脇に駐車場があるし、サルボ展望台へ上って湿原を展望しようと車を停めました。しかし、展望台への登山口は閉鎖されていて、更に数百m先へ行かないと上り口がないことがわかったので、残念ながら展望台へ上がるのはあきらめました。

イメージ 2 ▲シラルトロ湖を左へ見ながら五十石へ向けての直線道路走ります。

 サルボ展望台がある丘陵を東側からぐるりと回り込んで北側へ抜けると、目の前にはコッタロ原野の広がりと、その中にあるシラルトロ湖の風景が広がります。

 シラルトロ湖を通り過ぎて、五十石駅前を抜けて進めば標茶町の集落。釧網本線の標茶駅がありますが、かつて標茶駅から標津線という路線が出ていたことを知る者はもはや少ないかもしれないですね……僕も一度も乗れないまま廃止になってしまった路線です。

 更に進んで、「道の駅 摩周温泉」で休憩トイレタイム。足湯などもあって施設は充実していますが、駐車場は、空きスペースを探すのに苦労するほどの大混雑。さすがお盆、さすが夏休み。

イメージ 3 ▲さあ、なんだか霧が出てきましたよ。

イメージ 4 ▲いよいよ視界がきかなくなってきた!

 「道の駅 摩周温泉」から国道241号線を国道243号線パイロット国道との合流点まで戻り、国道243号線に入って北進し、少し行ったところで右折して道道52号線へ入ります。途中から上り勾配になり、山へ入っていくような感じですが、このあたりから霧が出始め、その霧は進めば進むほど濃くなっていき、少し前を走っている車でさえシルエットにしか見えなくなってくるほどに。

 やがて「摩周第一展望台」が見えてきたけれど、霧の中に沈んでいるので、更に進んで、「摩周第三展望台」の案内板が見えたところでストップ。この頃には、周囲もろくに見えないほどの霧になっていました。

イメージ 8 ▲霧の中をやってきたのは「摩周第三展望台」。

 路肩に駐車スペースがあり、ここで車を降りて、階段を上っていきますと、目の前には、素晴らしい摩周湖の姿が!!!………_| ̄|○。……何も見えん。真っ白だ。「霧の摩周湖」とはよく言ったものだ。摩周湖の霧には、暖流と還流がぶつかる釧路沖で生まれて摩周湖まで運ばれてくる霧「よそものの霧」と、気温と湖水の冷たさの差が大きい時に発生する「自前の霧」の二種類があるそうで、この日の霧はどうも「自前の霧」のようだけれども、とにかく何も見えない。見えた気になるしかない。素晴らしい、なんて素晴らしいんだ摩周湖は。見えないけれど。

イメージ 6 ▲この写真の白い部分には摩周湖があります。あるはず。きっとある。

イメージ 7 ▲この写真の斜面の向こうには、摩周湖があります。あるよ。あるんです。

イメージ 5 ▲道道52号線から展望台へ上る道の脇の斜面にも霧がしっかりとたちこめてます。

 存分に摩周湖を堪能し、道道52号線まで戻って来ると、反対車線のバス停にバスが到着。「弟子屈えこパスポートバス」と表示しております。弟子屈町内を運行する期間限定のバスと路線バスが乗り放題となる「弟子屈えこパスポート」が7月16日から10月10日まで発売されていて、それを利用できるバスのようですね。こういうバスが運行されていると、鉄道メインの旅のときも心強いですね。

イメージ 9 ▲摩周第三展望台バス停にやってきた「弟子屈えこパスポートバス」。