毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

国鉄車両でいく「あいの風とやま鉄道」(夏の旅、北へ南へ時々台風;その10)

イメージ 5 ▲「あいの風とやま鉄道」では国鉄型車両もまだ健在で現役運行中。

 2016年8月12日、富山駅は終点だった。

 「浜多屋」魚津駅前店での美酒佳肴の宴はいつまでも続きそうですが、ここは決心して帰宅の途に就かねば。友人は、店の隣にはビジネスホテルがあるんだから泊まっていけばいいではないかと引き留めるけれど、そういうわけにもいきません。

 店を出て1分20秒も歩けばもうJR改めあいの風とやま鉄道魚津駅。なんて便利な立地なんだ。自動券売機で小杉までのきっぷを買いますと、運賃は760円。

イメージ 1 ▲帰りたくないけど、帰ることにしよう。

 「北越」も「はくたか」も「サンダーバード」も来なくなった魚津駅(下り最終と上り最初の「サンダーバード」は魚津発着だった。)は、12両編成だって余裕で停まれた長いホームはそのままに、もはや無用となって、構内はしーんと静まりかえっています。無人の改札を抜けるとそこは1番線ホーム。跨線橋で渡る向かい側は2/3番線ホーム。その向こうに、昼間電鉄富山からの電車を降りるはずだった富山地方電鉄新魚津駅のホームの明かりも見えています。普通列車しか通らなくなった魚津駅は、なんだか寂しそうです。

イメージ 2 ▲1番線ホームから富山方を臨むと、長いホームが闇の彼方へ。

イメージ 3 ▲あいの風とやま鉄道の山側デザインの駅名標。

イメージ 9 ▲泊方には跨線橋がかかり、2/3番線ホームに連絡しています。

 2番線に20:39発の富山始発黒部行き541Mが発車して行ってしまうと、またしばらくの沈黙の後、1番線に、20:48発の泊始発富山行き普通列車578Mがやってきました。やってきたのは、413系国鉄近郊型電車。あいの風とやま鉄道になっても、413系は残ってたんですね!JR西日本の地域統一塗装になってはいるけれど、国鉄時代の車両に乗れてうれしい。滑川に住んでいる友人とここで分かれ、富山市内に住んでいるもう一人の友人とともにこの列車に乗り込みました。

イメージ 4 ▲高架ホームになった富山駅1番線ホームに到着した578M。

イメージ 6 ▲JR高山本線の列車も発着するのに、駅名標はあいの風とやま鉄道仕様ですな。

 578Mは、魚津から24分で、高架ホームになった富山駅1番線ホームに到着。富山市内に住んでいる友人はここで下車。僕はもう二つ先の小杉まで行くので、「それじゃまた!」と車内で手を振って別れましたが、ちょっと待った待った!周りを見回すと車内には誰もおらず、危ない危ない、この電車は富山が終点じゃないか。いかん、酔っ払ってる。僕も慌てて降りました。

イメージ 8 ▲1番線を貨物列車が駆け抜けていきました。

 21:54に終点富山に到着した578Mは、乗客を全員降ろしてしばらくすると、高岡方へ引き上げて行きました。もう時間は22時ですが、お盆直前、新しい休日「山の日」との飛び石連休、夏休みシーズン、金曜日、などなどの要因があってか、1/2番線ホームはけっこう多くの人で混雑しています。

 22:03、1番線を貨物列車が駆け抜けて行き、22:07に、魚津方からゆっくりと、22:15富山始発高岡行き普通列車1470Dが入線してきました。そう、なんとこの列車、タラコ色の気動車だったんです!最後尾車両はキハ47-1013、行き先表示幕はJR西日本仕様で黒地に白字です。富山~高岡間には、城端線直通列車の関係で気動車が走っていることは知っていましたが、夜の時間帯に上り列車があるとは知りませんでした。土休日運休の1470D、平日だからこそ乗ることができてちょっとウレシイ。小杉まで12分間のショート気動車トリップです。

イメージ 7 ▲富山からタラコ色に乗れるとは思わなかった。