春の花に春の雨(旅するニッポン、春たけなわ;その19)
▲「湯宿 草菴」の朝食も地元の食材がたっぷり。
2016年4月4日、雨続く。
前日チェックインした頃から降り出した雨はひと晩降り続き、迎えた朝も小雨模様。雨の小庭を眺めながら部屋付きの半露天風呂で朝風呂に浸かると、気持ちいいことこの上なし。さっぱりしたところで、向かいのレストラン棟「すゞ奈」へ行って、朝食です。
宿泊棟とレストラン棟の間にある庭は、花盛り。一つ一つの花の名は知らねど、春の花が雨の滴に濡れながら咲き誇り、満開の桜に勝るとも劣らぬ美しさです。
▲井戸端に咲く花や美し。
▲雨の雫に濡れそぼつ白い花は何の花か。
▲春の花咲き乱れる庭をはさんで向かいはレストラン棟。
前日の夕食時と同じテーブルに就けば、たっぷりの量の朝食が用意されています。全体にヘルシーな感じですが、島根県の特産のちくわやノドグロの開きはうれしいメニュー。何杯でもおかわりできそうなつややかなお米はもちろん島根県産米です。こういうバランスのとれた朝食を毎日摂れたらどんなにか良いことでしょう。
▲豆乳たっぷりのお豆腐やゼリー仕立ての梅干しなど斬新なメニューも並んでいます。
チェックアウト時間は11時なので、食後にもうひと風呂といきたいところですが、日程の都合で、9時半過ぎにはもう宿を発たなければなりません。実に贅沢な時間を過ごすことができた「吉」の部屋を出て、レストラン棟でチェックアウト手続きをしました。この頃から雨脚が強くなったので、列車の時刻に合わせて宿の方が車を駅まで出してくれるということで、それまでラウンジ「紫雲閣」でコーヒーでも飲みながらのんびり待つことに。こんな素敵な宿、二度と来ることがあるかどうかわからないけれども、できることなら再訪し、もっとゆっくり滞在してみたいものです。
▲「紫雲閣」の一階に三部屋あるうちの一つ「吉」にお世話になりました。
▲「紫雲閣」のラウンジ正面。中では時間がゆっくりと流れています。