毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

秀作、映画「あん」。(転勤直前、秋の一時帰国;最終回)

イメージ 3 ▲成田発香港行きJL735便ビジネスクラスの機内食(洋食)。

 2015年11月8日、映画「あん」。

 北陸新幹線「はくたか564号」で15:22に上野に着き、日暮里まで戻って、日暮里発15:45の京成「スカイライナー41号」で成田空港第2ターミナルへ移動。87番ゲートから、18:10発の香港行きJAL735便に乗ります。香港に戻って半月後には瀋陽へ転勤してしまうので、「日本から香港へ戻る」といういつものパターンは、残念ながら今回が最後です。

イメージ 1 ▲日本から香港へ戻るのは今回が最後。知ってか知らずか、外は雨。

 17:50に搭乗開始となり、今回もマイレージでアップグレードしてありますので、ビジネスクラス最後列右側の5番K席に着席。今回も隣席は空いたままで、ゆったりとしたフライトが楽しめます。

 18:09にドアクローズとなりましたが、出発ラッシュの時間帯なのでなかなか動かず、18:37になってようやくタキシング開始。離陸は19:05にRWY16Rからでした。関東地方はいつの間にか雨になり、離陸前の窓はすっかり雨の滴に打たれてしまいました。

イメージ 2 ▲今回の旅の締めくくりはヱビスビールで。おつまみはいつものドライなっとう。

 ドリンクサービスで冷えたヱビスビールを飲み、食事は、和食の方のメインは「鯛の煮付け」が用意されていたようですが、今回は洋食をチョイス。メインは「牛フィレ肉のグリル 照焼き山椒ソース」と「沖縄産アグー豚のシチュー」が選択でき、僕は牛肉にしました。前菜は「鴨肉のロースト」、「オマールのテリーヌ アメリケーヌソース」、「フォラグラテリーヌとフランボワーズゼリーのガトー仕立て」。サラダは「ビーンズサラダ イタリアンドレッシング」、そして陶器の器で温かい「マッシュルームとベーコンのコンソメスープ」がうれしい存在。パンはアーモンドのパンと牛蒡のパンの2種類。牛蒡のパンなんて珍しいです。

イメージ 6 ▲温かいスープはうれしい。ワインは「Côte de Beaune Villages "Roches Noires"」。

イメージ 5 ▲テリーヌが2種類とはちょっとかぶっちゃってますが、ガトー仕立てとはおもしろい。

イメージ 4 ▲ステーキソースに小粒でもぴりりと痺れる山椒が入っていて刺激的。

 食事をしながら映画でも見るかと番組表を見てみましたが、どうも見たいと思う映画がない。機内エンターテインメント紹介冊子では、「あん」という映画が大々的に紹介されているけれど、聞いたことないなあ。主演は樹木希林に永瀬正敏。うーん、でも、小豆のあんこの話らしいから、暇つぶしに見てみるか……

 そんなどうでもいい気分で見始めた映画「あん」、号泣もんでした。

 なんかもうボロボロ泣けてきまして、隣が空席でよかったとつくづく思った。こんなすばらしい映画があったなんて。よく見れば、監督は「殯の森」の河瀬直美。東京の都会の片隅のような場所からほとんどカメラは動かないのに、日本の四季の移り変わりを美しく描き出し、そして、小豆の炊けるくつくつという音の表現がまたすばらしくいい。これは、機内ではなく、ちゃんとしたところで見たい。DVD買うべし!

 感動の涙も乾かぬうちに、JL735便は、香港島やビクトリアハーバーの美しい夜景を眼下に眺めながら高度を下げ、22:34にRWY07Lにランディング。スポットインしたゲートは入国審査場から最も遠い68番ゲートだったけれど、映画「あん」に出会えたから、OKです!!

イメージ 7 ▲この日は、ビクトリアハーバーを眺めながらのアプローチ。

イメージ 8 ▲見慣れたいつものビルたちがはっきり見えてうれしいなあ。