毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

八甲田越え(紅葉まだき初秋のニッポン旅;その25)

イメージ 1 ▲青森駅前で出発を待つJRバス東北の十和田湖行き「みずうみ10号」。

 2015年9月29日、飲むなら2杯で止めておけ。

 その後青森の実家に滞在中のところ、紅葉には少々早いんですが、この日は十和田湖方面へ行ってみる気になりました。

 青森駅前から13:35発のJRバス東北の十和田湖行きバス「みずうみ10号」に乗車します。青森駅前と十和田湖を結ぶ「みずうみ号」は、東北新幹線が新青森駅へ延伸されたときに、新幹線E5系「はやぶさ」と同じカラーリングにした新型車両を導入し、新青森駅や三内丸山遺跡を経由するようになりました。

イメージ 2 ▲東北新幹線E5系「はやぶさ」と同じカラーリング。

 「みずうみ10号」に乗車した人は数人。新青森駅前からも乗車はなく、紅葉シーズンにはまだ早いので、それほど乗車率を稼げないのでしょうか。

 青森駅から十和田湖へ向かう便は、途中、萱野茶屋と蔦温泉で短時間停車し、トイレ休憩をとることができます。13:35に青森駅を発車した「みずうみ10号」の萱野茶屋到着は14:34頃。ここで約10分停車します。

 萱野茶屋は、青森市の郊外にある萱野高原の一角にあるお休み処。萱野高原は標高520m、八甲田連峰北麓のなだらかな起伏に草原と林が広がるとても気持ちの良い場所。青森市民の憩いの場所で、小学校の遠足、中学校のキャンプ体験と、青森市民なら小さいときから何度も訪れる場所です。ここからの八甲田連峰の眺めも素敵です。

イメージ 3 ▲萱野高原と、そこから見える八甲田連峰。

 萱野茶屋での停車時間は、トイレ休憩というよりは、萱野茶屋で「三杯茶」を飲むのが目的だと言えましょう。

 「三杯茶」は、「1杯飲むと3年長生きし、2杯飲むと6年、3杯飲むと死ぬまで生きる」と言われ、萱野高原にある何カ所かのお休み処で無料で飲むことができます。バスを降りた観光客はまずは「三杯茶」に殺到。この日はけっこう肌寒かったので、熱いお茶がぴったりです。

イメージ 4 ▲萱野茶屋バス停で停車休憩中の「みずうみ10号」。

イメージ 5 ▲売店、食堂、休憩所を兼ねた「かやの茶屋」。

イメージ 6 ▲水飲み場のような施設に据えられた大釜の中に「三杯茶」が入ってます。

 高原全体では紅葉はまだのように見えましたが、子細に眺めていると、鮮やかに色づいている木々もそこそこ見られました。萱野高原あたりで紅葉が見頃になるのは10月下旬になってからでしょうか。

イメージ 7 ▲萱野高原に広がる林はまだ青々としてますね。

イメージ 8 ▲それでも、道路脇には早くも色づき始めた木々も。

 「みずうみ10号」は、14:45頃、萱野茶屋を発車。徐々に高度をかせぎながら、八甲田ロープウェー駅前、城ヶ倉温泉、酸ヶ湯温泉と停まっていきます。十和田湖発青森駅行きのバスの場合は酸ヶ湯温泉でトイレ休憩停車があります。

 酸ヶ湯温泉から少し進むと、左手に見える沼は「地獄沼」。かつての爆裂火口跡に近くから湧き出る温泉水がたまったもので、泉温は98℃。周囲には今も火山活動の名残の噴気孔がいくつかあります。このあたりから笠松峠にかけて標高がぐぐっと上がってくるせいか、地獄沼周辺はそろそろ色づき始めた木々が多くなったような気がします。

イメージ 9 ▲酸ヶ湯温泉の先にある地獄沼。

イメージ 10 ▲このあたりはそろそろ紅葉が始まっている様子。

イメージ 11 ▲地獄沼を過ぎて、笠松峠にかけて標高がぐっと上がってきます。