毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

元・世界一長いベンチ(紅葉まだき初秋のニッポン旅;その7)

イメージ 2 ▲一度はギネスにも認定された長い長い木製ベンチ、端から端まで歩いてみたい。

 2015年9月21日、十勝川温泉。

 この日の帯広は、道東の9月下旬とは思えない暑さ。すばらしい青空が広がって、絶好の行楽日和です。

 帯広には何度か来たことがありますが、六花亭の本店に行くぐらいで、市内を見て回ったことはほとんどありません。そこで今回はまず、帯広駅前から公園大通を南西へまーーーーっすぐ行くと突き当たる「緑ヶ丘公園」へ行ってみましょう。

イメージ 1 ▲これがかつて世界一の長さを誇っていた木製ベンチだ!

 「緑ヶ丘公園」は、面積50.5ヘクタールもある総合公園。そのいちばん帯広駅を向いている側が、とーーっても広い全面芝生の公園「グリーンパーク」になっていて、ここに、かつて世界一の長さを誇っていた木製ベンチがあるというのです。

 快晴の空の下に広がる青々とした芝生は、気持ちよいの一言!ちょっと日差しが強すぎて、遮るもののないこの芝生の上に人影はほとんどありません。帯広がこんなに暑いとは思わなかった。
 日差しを避けて、「グリーンパーク」の西のへりに沿って一列に伸びているカラマツ並木の木陰に入ろうとそちらに近づくと、おお、ありました、元世界一のベンチ!長さは切れ目なしで400mあるそうです。

イメージ 3 ▲ベンチの向こうに気持ちよく広がる芝生とカラマツ並木。

 「グリーンパーク」ができたのは1978年ですが、その3年後の1981年に、400mベンチは誕生しました。設置から30年以上の歴史を持っているベンチということになります。当時は世界最長で、市民約5,000人のうち1,282人が同時に座るという記録も打ち立てたとか。

 残念ながら、その後、石川県富来町のサンセットヒルイン増穂に全長460.9mのベンチが、更に富山県南砺市には全長653mのベンチが生まれ、帯広のこのベンチは世界一、日本一の座を譲り渡してしまいましたが、それでも400mという長さは十分に長い!この長いベンチにこの広い芝生の広場、家族連れで過ごすにはもってこいですね!

イメージ 4 ▲この日の宿の窓から見えた夕暮れ間近い十勝川。

 緑ヶ丘公園グリーンパークでのんびりしたあとは、世界で唯一のばんえい(輓曳)競馬「ばんえい十勝」へ行って、初のばんえい競馬体験。「十勝の魅力を発信する観光交流拠点の複合施設」である「とかちむら」と競馬場が隣り合っているので、三連休中ということもあり、家族連れで大賑わい。第1レースだけ観戦しましたが、いやー、噂どおりの迫力ですな!

 そしてこの日の宿は、帯広東郊の十勝川温泉。ここは日本でも珍しい「モール温泉」。植物が長い時間をかけて堆積してできあがった亜炭層を通って湧き出る温泉なので、植物性の有機物を多く含み、お肌に優しいお湯だそうです。よーく温まりますよー。

イメージ 5 ▲十勝川沿いに建つ旅館「観月苑」さん、お世話になりました。

 モール温泉にじっくり浸かっておいしいものをたくさん食べてぐっすり眠って迎えた翌日も、大快晴!北海道らしい広々とした青空が広がって、うれしいです。そこで、まずは、旅館街から北へ上って行くとある「十勝が丘展望台」へ。十勝川や幕別の町並み、十勝平野の田園地帯が一望のもとに見渡せます。更に天気が良ければ帯広市街とその向こうに日高山脈まで見えるとのことですが、この日は空は雲一つない快晴ではあるものの、地表近くは少し霞んでいて、くっきりとは見えません。それでも西の方へ目をこらすと、帯広市内と思われる街の広がり、そしてその向こうに長い稜線も見えたので、きっとあれは日高山脈でしょう!

イメージ 6 ▲十勝川温泉から北へ上ってくると「十勝が丘展望台」が。

イメージ 8 ▲この青空、すばらしすぎます!!

イメージ 7 ▲向こうに見えるのは十勝川にかかる十勝中央大橋。右奥が帯広市内と日高山脈か。