毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

ドゥオンラム村最古の古民家(ハノイふたたび;その13)

イメージ 3 ▲ドゥンラム村最古の民家の祭壇。

 2015年4月26日、道に迷う。

 モンフ亭から更に奥へとモンフ集落の入り組んだ小路を進んでいきますと、また古民家に行き当たります。

 こちらは、Nguyễn Vân Hùng(グエン・ヴァン・フン)邸。建てられたのは約370年前の1649年だそうで、モンフ集落に残る古民家の中でも最古のものと言えましょう。ここにも、先祖を祀った立派な祭壇があり、ベトナムの人たちがいかに祖先を大切にしているかということがわかります。

イメージ 1 ▲軒下が深くなった家屋がやはり特徴ですね。

 このグエン邸は、建物が古いまま残っているのも素晴らしいですが、中庭がまた素晴らしい。とにかく草木が生い茂っていて、ちょっとした森のよう。夏の雨の日には、草木の匂いがむせかえるほどに立ち上ることでしょう。そんな中庭の草木の根元には、大小様々な陶器の甕が置かれています。自家製の味噌や酒を造っているお宅では、このような甕があるのだそうです。

イメージ 4 ▲まるでちょっとした森のように草木が茂る中庭。味噌や酒を造る甕も。 

 中には、水を張った盆景のようなものもありました。これは、前回参観したハノイ市内の「Đền Quán Thánh(鎮武観)」の前庭でも見たことがあります。「Hòn non bộ(ホンノンボ)」とか「Núi non bộ(ヌイノンボ)」とかといい、「築山」、「盆栽」といった意味ですが、そのデザインも含めて、ベトナム独特の雰囲気を感じます。

イメージ 2 ▲中庭にはベトナム独特の「盆景」も。

 グエン・ヴァン・フン邸を出て、更に散策を続けます。実は、さっきから、近くに教会の尖塔のような建物が見えていて、そこへ行ってみたいのですが、小路が入り組んでいて、なかなか近づくことができません。すぐそこのように見えるんですが、道はいよいよ狭くなってきて、両側のれんが塀に圧迫感を感じるようになってきました。僕たちは迷ってしまったのでしょうか。これはこれで楽しいけど(^^)。

イメージ 5 ▲道がどんどん狭くなってきた。

イメージ 6 ▲こんな木戸を開けると、中では人々が普通に生活してるんでしょうねー。