毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

ロンビエンの駅と橋(ハノイふたたび;その7)

イメージ 3 ▲ロンビエン駅のホームから眺めるロンビエン橋の入口。

 2015年4月25日、淀川橋梁か。

 旧市街を北へ抜けると、「Sông Hồng(ホン川)」にかかる「Cầu Long Biên(ロンビエン橋)」の近くに出ます。前回来たときは遠くからちらっと見ただけだったので、今回はじっくり見学してみたいです。

 ロンビエン橋の西のたもとから、橋へ続く坂道を上っていく見えてくる黄色い壁の小さな建物、これはロンビエン駅。ハノイ駅を北へ向かって出発した列車が2km走ると、次の駅のこのロンビエン駅に着きます。こぢんまりとしたたたずまいは、言われなければ駅だとは気づかないほどです。

イメージ 6 ▲こぢんまりとしたたたずまいのロンビエン駅。

イメージ 12 ▲駅のベンチで待つ人が多いので、もうすぐ列車がやってくるのでしょう。

 駅舎が小さいので、待合室もこぢんまり。改札口の扉も開いたままなので、ホームに出ても何も言われません。柱がズラリと並ぶコンクリート打ちの狭いホーム、そして線路を埋め込んだ路面電車の軌道のような線路がそのホームの前に敷かれています。ああ、なんと旅心をくすぐられるではありませんか!

イメージ 5 ▲1面1線しかない線路の側から駅舎を眺めてみる。

イメージ 1 ▲ハノイ駅の方から続いてくる線路はまるで路面電車のよう。

 そして、この線路が東へのびていく方を見遣ると、すぐそこに、ロンビエン橋が見えるのです。錆びてはいるけれどがっしりとした無骨な鉄骨で組まれたロンビエン橋が、もうすぐそこです。

 ロンビエン橋が建造されたのは、フランス植民時代の1902年。ハイフォン港とハノイを結ぶ鉄道の敷設が計画されたのに伴って、橋が造られることになりました。長さは1,700m。その西側の入口を、ロンビエン駅のホームから見ることができます。欧米からのバックパッカーでしょうか、女性二人組がベトナムの国旗を持って、写真を撮ってくれと頼んできたので、ロンビエン橋をバックに記念撮影。

イメージ 2 ▲ロンビエン駅のホームからは、ロンビエン橋の西側の入口が見える。

イメージ 4 ▲欧米人の女の子二人組に頼まれて、記念撮影。明るいねえ。

 ロンビエン橋は、もともと鉄道、自動車、バイク、自転車、歩行者のすべてが利用できたそうですが、1986年に「Cầu Chương Dương(チュオンズオン橋)」がかけられると、自動車とバイクの通行は禁止に。しかし、チュオンズオン橋の渋滞がひどくなったため、2005年からは再びバイクのみ通行できるようになりました。今は、鉄道線路の脇の狭い道を、大量のバイクが東から西へとガンガン渡ってきます!このバイク道部分には、申し訳程度の狭い歩道のような部分が路肩にあるので、我々も橋の方へと行ってみたいと思います。

イメージ 9 ▲1902年から風雨にさらされつつ建ち続ける錆びた鉄骨のロンビエン橋。

イメージ 11 ▲ロンビエン橋の鉄道部分。いつか列車に乗ってここを渡ってみたい。

 駅を出て、橋へ向かう道を進んでいくと、来ますよ来ますよ、バイクがガンガンやってきます。それに逆行するように、狭い歩道を歩いていくと、この雰囲気はまさに、在りし日の淀川橋梁(赤川鉄橋)。ここに列車が通りかかってくれたら最高なんですが、今回は列車とは遭遇できませんでした。

 鉄骨に「1899-1902 Daydé & Pillé PARIS」と浮き彫りが施されたプレートがはめられているのを発見。これは、フランスのダイデ&ピル社が建設工事を落札し、1899年に着工、1902年に竣工したことを示すプレート。

イメージ 10 ▲来るよ来るよ~、バイクの大群がやって来るよ~~(x_x)。

イメージ 7 ▲「Daydé & Pillé」社が工事を請け負ったことを示すプレートを発見。

 橋を途中まで進んで行くと、下の道に停まっているトラックにビックリ。パイナップルを満載したトラックから、パイナップルが路上にどさどさどさとあふれ出ています!これは事故か!!……いや、前後を見回すと、他にもパイナップルがあふれ出ているトラックがいる。ということは、どこかから運んできたパイナップルをここで積み卸しているのだな。それにしても圧倒的な量のパイナップル。いいなあ、ハノイって、やっぱり楽しいね(^^)。

イメージ 8 ▲ロンビエン橋の下に、パイナップルがあふれ出ているトラックが!!

イメージ 13 ▲下を通る大通りから少し遠目に眺めたロンビエン橋。