毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

北朝鮮の鉄道駅(どうしても冷麺が食べたくて;その7)

イメージ 2 ▲図們江越しに見る北朝鮮咸北線新田(シンジョン)駅には肖像画が2枚仲良く並んでます。

 2015年4月18日、のどかな沿線風景(に見える)。

 会寧市中心部が見渡せる場所を離れ、図們江西岸を北上します。対岸の北朝鮮側はけっこう山がちで(中国側もなんですが)、斜面ばかりの中に時々集落が点在します。向こうは図們江沿いに鉄道が走っていて、集落があるごとに駅があります。

 この鉄道線は、清津市の班竹駅と羅先特別市の羅津駅を結ぶ全長325.1kmの「咸北線」で、さっき見えていた会寧市内にある会寧青年駅は班竹駅から89.5kmのところにあります。

 図們江岸を走っていて最初によく見える駅は、会寧青年駅から5駅めの「新田(シンジョン)駅」。民家は周囲にぽつりぽつりとある程度ですが、駅が図們江に近い側にあるので、駅舎がよく見えます。駅舎には肖像画が2枚並んで掲げられ、スローガンもばっちりありあす。ホームの駅名標もよく見えますね。

イメージ 1 ▲「新田駅」とその周囲に見える民家。後ろの山にはけっこう木が植わってますね。

イメージ 3 ▲「新田駅」ホームの駅名標。隣駅は右が「鶴浦(ハクポ)」、左が「間坪(ガンピョン)」。

 こちら側(中国側)の図們江沿いの道には、鉄条網ががっちりと張ってあります。場所によっては電柱が立ち、電柱の上に監視カメラがついていて、図們江からその対岸にかけてを監視しています。

 そんな道をまた10分ほど走ると、今度はけっこう立派な家屋が整然と並んでいる集落が対岸に見えてきます。「間坪里(ガンピョンリ)」という集落です。日本なら新興住宅街といった趣ですが、ここにはどんな人たちが住んでいるのでしょう。集落から少し離れた川べりには「間坪駅」の駅舎も見えます。

イメージ 4 ▲道路の図們江側には隙間なく鉄条網が張ってあります。

イメージ 5 ▲会寧市の北端にあたる間坪里の集落。

イメージ 6 ▲けっこう立派な家屋が建ち並んでいて、新興住宅街といった感じ。

イメージ 7 ▲集落から少し離れて「間坪駅」。

 ここから北へ更に走ると、北朝鮮は穏城郡(オンソングン)に入ります。中国側も龍井市から図們市になります。そこでまた小さな集落が見えてきました。こちらは図們市月晴鎮、向こうは穏城郡南陽労働者区のはずれで、見えている駅は「江陽(ガンヤン)駅」。こうして見ると、どこの駅もほぼ同じ造りですね。

 この「咸北線」は全線が電化されていて、一部は複線化されていますが、実際にどのような列車が走っているのか、わかりません。時々列車が走っているのを見かけることもあるとのことでしたが、今回我々は列車を目にすることはできませんでした。

イメージ 8 ▲南陽労働者区の「江陽駅」付近の集落。

イメージ 9 ▲「江陽駅」。ホームや駅に人影なし。