毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

そうそう、これが食べたかったのだ!(どうしても冷麺が食べたくて;その5)

イメージ 7 ▲これが食べたくて今回延吉まで行ってしまったのだ!

 2015年4月17日、スーパークール冷麺。

 さあ、延吉、2011年11月末以来の来訪です。

 延吉に到着した我々は、まずは昼食を兼ねて、延吉市中心部最大の市場「西市場」をぶらつきに出かけます。

 「西市場」は、延吉市の中心部、東西に走る大通り「人民路」の南側、東は「光明街」、西は「参花街」にはさまれたエリアにある巨大市場。特に「新興街」と「参花街」にはさまれた「解放路」の両側が「西市場」の心臓部です。

イメージ 1 ▲歩行者天国状態の「解放路」、この両側の建物が「西市場」の中枢部。

イメージ 2 ▲路上にもおばちゃんたちがずらりと店開き。自分の畑でとれたものを売ってる感じ。

 いちばん大きい建物に入ると、これは何階建てでしょうね、4階建てくらいでしょうか、どのフロアにもお店がぎっしり詰まっていて、まさに何でも手に入るって感じですが、我々、どうしても食品売り場に関心が偏ってしまいます。

 商品名が漢字だけで書かれているもの、ハングルだけで書かれているもの、様々です。乾物ストリートには、うちの母が「中国から帰ってくるときは必ず買って来い!」といつも言っていた乾燥キクラゲがずらり。中国東北地方のキクラゲは肉厚でたいへんおいしいのだ。穀類、豆類も、トウモロコシ、ヒエ、アワ、大豆、黒豆、緑豆、麦、米などなど、さすが穀倉地帯、豊かさを感じます。

イメージ 5 ▲「西市場」に巨大市場棟の一角。長い通路の両脇に乾燥キクラゲや木の実などがずらり。

イメージ 6 ▲穀類、豆類も豊富。上の方に並んでいるのは小麦粉やお米の袋。

イメージ 4 ▲手前は乾麺類。ビニール袋の上に盛り上がっているのは、お米の「おこげ」。

 「おこげ」が山と積まれているのも朝鮮族の街らしいですが、それ以上に「らしい」のは、やはり「冷麺」用の麺のお店でしょう。乾麺は包装されていますが、「湿麺」という生干し麺(半生麺)みたいなのがあって、これは包装されずに直接台の上に積まれています。そして色が三種類。白いのと真っ黒いのと真っ黄色のと。白いのはいわゆる「冷麺」におなじみの麺、黒いのは蕎麦粉たっぷりで練ったもの、黄色いのはトウモロコシの粉で練ったものだそうです。これはますます冷麺が食べたくなってきましたよ~。

イメージ 3 ▲ずらりと並ぶ半生麺。真ん中の白いのは「カレトック(棒状のお餅)」。

 そしてついに、今回の旅の主目的、冷麺を食べに行きます!

 地元で聞き込んだところ、延辺市の北部、延辺大学の北側に「発展村」という集落があり、その集落を南北に突っ切る「煙集街」という通りが、今、延吉で最もホットなスポットだという情報をゲット!この通りには、いろいろなレストランや飲み屋(パブ、居酒屋)、カフェ、カラオケ店などが雨後の筍のごとくオープンし、延吉市民は今や食事や飲みに行くなら「煙集街」だ!という感じになっているとか。そして、この「煙集街」にある「万興佳」という焼き肉店の冷麺がオススメだとのこと。さっそく行ってみるべし!

イメージ 9 ▲焼き肉店「万興佳」のネオン。1階右端の扉から入って階段を上ります。

イメージ 10 ▲「万興佳」の入口脇の看板。あるある、ありますよ、冷麺が(^^)。

 我々は早めの時間に入ったのですぐに座れましたが、やがて続々と客がやってきて、あっという間に満席の人気店。まずは焼き肉を食べまくって、おいしいのなんのって、何皿もおかわりしちまいました!

 そして〆めはもちろん冷麺。出てきたどんぶりを見てまずビックリ!スープが凍ってシャーベット状になってます。麺は極細。今まで食べた冷麺の中でいちばん細いと思います。そして、極細なのに、コシがものすごく強い。噛んでも噛んでも噛み切れないという感じ。トッピングはゆで卵半個にキュウリとナシの千切りがほんの少しで、すごくシンプル。そして、ウマイ。

 1階入口の看板にも書いてあるのですが、ここで出される冷麺は「咸興冷麺(ハムフンネンミョン)」。延辺自治州が国境を接している北朝鮮の咸鏡北道の冷麺なのだそうで、咸境道地方で多く生産されるジャガイモやさつまいもでんぷんが主原料なので、噛み切れないほどのコシが出るとのこと。シャーベット状のスープは4月の晩に食べるには少々冷たすぎたけど、さっぱりした味は、焼き肉をたらふく食べたあとにぴったりかも。うーん、大満足。

イメージ 8 ▲この極細麺、コシが強くて強くて、簡単には噛み切れませんのです。