毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

じっくり独占ラムネ温泉(何かと大荒れ冬休み;その10)

イメージ 5 ▲率直に言って周囲に溶け込んでいるとはとても言えない奇抜な建物、それが「ラムネ温泉館」。

 2015年2月12日、泡、泡、泡、泡。

 豊後竹田駅前からは、13:07発のバスに乗って、長湯温泉を目指します。長湯温泉、このブログにも何回も登場しているとおり、僕が日本で最も気に入っている温泉の一つです。

 豊後竹田駅から長湯温泉へ行くバスのルートには3通りあり、いちばん本数が多いのは、国道442号線(旧小国街道)を北上して久住支所から県道30号線というルートで所要約45分ですが、1日4往復だけ走っている県道47号線高伏経由のルートだと所要約30分で近道です。13:07発のバスはこの高伏経由なので、午後1時半過ぎにはもう長湯温泉に着くことができます。

イメージ 1 ▲定宿「丸長旅館」の前を流れる芹川。橋の向こうの鳥居は、「湯乃原天満社」。

イメージ 2 ▲橋の上から芹川の上流方向を望む。冬なので水は少なめ。

イメージ 3 ▲川向こう正面が「丸長旅館」。

 僕の長湯温泉における定宿は「丸長旅館」。このブログにも何度も登場しています。もうここ以外泊まり気になれません(笑)。ちょっと早めでしたが、荷物だけでも置かせてもらおうと玄関を入ると、もう準備できてますということで、すぐに部屋に通してもらえました。うれしい~。

 目の前を流れる芹川に面したお部屋でまずはお茶を一服。手作りの和菓子をいただいて糖分を補給し、外湯めぐりの準備を調えます。

イメージ 4 ▲芹川沿いに歩いて行くと、絶対見落とす心配のない目立つ建物、それが「ラムネ温泉館」。

 「丸長旅館」を出てすぐの橋から芹川の対岸へ渡り、上流へ向かって芹川沿いをのんびり歩くと、もうそれだけで気分がよくなります。芹川の流れに耳を傾け、2月初旬のちょっとひんやりした九州の風にあたりながらのんびり散歩なんて、ぜいたくやわぁ(^^)。

 そして歩くこと数分、前方に見えてくるのが、周囲と調和しているとはとても言い難い(笑)、ヘンな建物。メルヘンちっくというかなんというか…… とにもかくにも、ここが「ラムネ温泉館」なんです!

イメージ 6 ▲「ラムネ温泉館」の内湯。褐色のお湯がとうとうとあふれて気持ちよし。

 ギャラリーも兼ねたいちばん手前の建物で入湯券を購入し、庭を横切っていちばん奥の建物まで進むと、そこが浴場。庭の脇にある建物は家族風呂らしいですが、入ったことはありません。

 脱衣場は少々狭く、裸になって背の低いくぐり戸をくぐると、そこは内湯。温泉1ℓ中に1,000mg以上の炭酸ガスが溶け込んでいるものを「炭酸泉」、1,000mg未満を「炭酸水素塩泉」というそうですが、内湯は「炭酸水素塩泉」。それでも溶け込んでいる炭酸ガスは911mgだそうですから、ほぼ「炭酸泉」と言ってもいいレベル。泉温は42℃で、よく温まります。

イメージ 8 ▲逆光の浴場棟。左が男性、右が女性の入口となっております。

 内湯から外に出ると露天風呂があり、ここが自慢の「炭酸泉」。炭酸ガス含有量は1,380mg、しかも泉温32℃という冷泉なので、浸かっていると、まるでサイダーの中に身を沈めているかのように、体全体に細かい泡が付着して、やがて全身泡だらけになってしまいます。この泡の炭酸効果、体内に吸収された炭酸ガスが全身の血管を拡張して血流をスムーズにし、血圧を下げ、心臓の負担を軽くし、その結果心臓の働きが改善されるということなので、まったくもって僕にピッタリ(^^)。

 さすがに32℃の冷泉で露天では寒すぎるので、冬はいちおうビニールシートで浴槽全体を屋根のように覆っていますが、それでもやはり寒いし冷たい。でもそのぶん、夏だとぎっしり混み合うここも、この日はとてもすいていて、ほとんど独占状態。長風呂になるのをまったく気にせず、じっくりと時間のかけて泡にまみれることができました。ああ、ホントによく温まったわ~。

イメージ 7 ▲風呂上がり、すっかりよく温まって、正面が受付兼ギャラリー棟、左が家族風呂棟。