毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

迂回ルートで香港へ(萩の花咲く秋のニッポン旅;最終回)

イメージ 4 ▲食器がちゃんと陶器というだけでうれしいビジネスクラスの機内食。

 2014年10月4日、台風18号接近中。

 成田空港第2ターミナル・サテライトにある「サクララウンジ」では、なにしろついさっきターミナル内の「いなば和幸」でカツ丼を食べたばかりでありますからして、もっぱら日本酒や梅酒を飲んで過ごし、92番ゲートに停まっている香港行きJL735便には18:10にボーディング。5番K席に着席します。この日の機材はレジJA-615Jを付けたB767-300ERです。

イメージ 1 ▲92番ゲート前から窓越しに眺めるJL735便。

 いやー、ビジネスクラスなんて超久しぶり!「JALスカイラックスシート」でも十分にうれしいわ。

 18:31にドアクローズになると、すっかり闇夜の成田空港をタキシングし、RWY16Lから19:02に離陸。シートテレビで見るフライトマップも、画面が大きくて見やすいわあ(^^)。

 食事前のドリンクは何にしようかなとメニューをめくってみますと、おっ、日本酒がありますね。しかも、2種類あるうちの一つは、山口のお酒。今回、宇部線と小野田線を完乗してすっかり山口に慣れ親しんだので(笑)、ここはぜひ山口のお酒をいただきましょう!

イメージ 2 ▲食事前の飲み物には山口の地酒「東洋美人」をチョイス。

イメージ 3 ▲和装の女性を描いたラベルには英語表記もあり、たぶん海外向け仕様なのでしょう。

 おつまみの「ドライなっとう」と「あられミックス」とともに登場したのは「東洋美人」という銘柄の純米大吟醸。今まで飲んだことはありません。おそらく海外向け仕様と思われるラベルには、和服姿の女性が描かれ、「ASIAN BEAUTY」という銘柄の英訳版も記されています。

 この「東洋美人」という銘柄は、山口県では「獺祭」、「五橋」などと負けず劣らず名の知られた地酒らしいです。萩市所在の1921年創業「澄川酒造場」の銘柄。萩にはまだ行ったことはないけれど、なかなかウマイ酒である(^^)。ちなみにもう1種類は和歌山県海南市「平和酒造」の「紀土"KID"」純米大吟醸でした。

イメージ 6 ▲和食のチョイスは「福井御膳」。メインは「秋鮭蒸し焼きとずわい蟹、豚しゃぶポン酢あん掛け」。

 山口銘酒「東洋美人」で喉を少々潤したところで、食事です。和食と洋食からチョイスでき、和食は「福井御膳」、洋食は「街の洋食屋さん」のシリーズで、僕は和食をチョイスです。

 香港線ぐらいの短中距離路線ではビジネスクラスと言ってもそんなスゴイものが出るわけではありません。しかしそれでも、メインディッシュが陶器のお皿に盛られ、味噌汁がお椀によそられて出てくるのは、うれしいものです。

イメージ 5 ▲色とりどりのおかずが8種。

 和食の「福井御膳」は、格子の箱に色とりどりのおかずが8種。写真左上から「鰈柚子味噌焼 鶏肝チーズ焼」、「めかぶと若布のとろろ掛け」、「スモークトラウトと甘海老のお造り」、「焼厚揚げと小松菜の胡麻油炒め」、「蒸しウニと豆乳豆腐の美味あんかけ」、「海老艶煮 揚げ茄子 薄口餡掛け」、「煮しめ(ごろ煮)べっこう餡」、そして「小鯛笹寿司 赤芋茎甘酢漬」。いずれも、おかずにもなり、酒の肴にもぴったり。メインディッシュは「秋鮭蒸し焼きとずわい蟹、豚しゃぶポン酢あん掛け」。これはなかなかゴージャスで、しかもおいしい。笹川で包んだごはんと味噌汁、お漬け物がつきます。

イメージ 7 ▲食後のデザートはハーゲンダッツ・アイスクリームにホットコーヒー。

イメージ 8 ▲「JALの旅をハーゲンダッツとともに」。

 純米大吟醸を傾けながらゆっくり時間をかけて食事をすると、けっこうおなかいっぱいになりますなあ(^^)。

 食後のデザートはハーゲンダッツアイスクリーム。フレーバーはチョコレートでした。容器には「JALの旅をハーゲンダッツとともに」と文字が入っていて、JAL仕様のハーゲンダッツなんですね。

 飲み物はホットコーヒー。しかし、食事が終わってみると、ここはやはりビールも飲みたくなってしまい、ヱビスを追加オーダー。映画でも見ながらゆっくり飲みます。

 フライトマップを見ると、この日の飛行ルートはいつもとちょっと違うことの気づきます。いつもなら名古屋上空から紀伊半島を斜めに横切って高知上空から宮崎、鹿児島を経て台北上空に至りますが、この日は瀬戸内海上空をまっすぐ西進し、福岡、佐賀あたりから進路を南に変えて台北上空に至っています。この日は、「中心気圧940ヘクトパスカル、最大風速45メートル、最大瞬間風速65メートル、中心から半径190km以内が暴風域」という強力な台風18号は5日午前0時現在、奄美大島の東南東約220kmの海上を時速約15kmで北北西へ進んでいたという日だったので、きっと台風18号を避けて飛んだのでしょう。

 そしてJL735便は、22:12に香港空港RWY07Lにランディング。飛行時間はたっぷり4時間10分でした。22:20に43番スポットに入り、僕の遅目の夏休みはこれにて終了。台風18号に巻き込まれることなく、予定どおり戻ってくることができて、まずはほっとしました(^^)。

イメージ 9 ▲たまには食後のビールもいいもんだ。