毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

行き止まりの駅(萩の花咲く秋のニッポン旅;その48)

イメージ 6 ▲1日に3回だけ姿を見せる列車のこの日2回目の姿がホームに入りました。

 2014年9月28日、少しだけ海が見えた。

 1日3往復しか列車が走らない小野田線本山支線。全長は2.3kmで、途中には一駅だけ、浜河内駅があります。オールロングシートの車内に乗客は3人だけで雀田駅を出発。田園地帯をのんびり走って、3分で浜河内駅に到着です。

イメージ 1 ▲稲刈りの済んだ田んぼなんかがひろがる田園地帯をのんびり走ります。

イメージ 2 ▲雀田と長門本山の間に一駅だけある途中駅・浜河内。

 浜河内を出て2分で、もう終点・長門本山に到着。始発の雀田からの所要時間はわずか5分です。

 線路は県道354号線に遮られるようにして途切れ、行き止まりになっています。国道354号線まで出てみると、向こうに海が広がっています。この日、宇部線、小野田線に乗っていて、初めて海を見たような気がします。海の向こうに見える陸影は、もしかすると九州の門司あたりかもしれません。

 もっと海に近づいてみたいですが、折り返しの列車まで8分しかないのであきらめます。ちょっと残念。

イメージ 3 ▲長門本山駅前県道354号線越しに海が見えました。向こうは九州?

 長門本山駅は短いホームと待合室だけの駅。待合室の外側には「長門本山駅」という駅名と、「この付近の地盤は海抜約5.7mです」という掲示があるだけ。待合室と言っても、壁と扉で四方が囲われた部屋ではなく、ホームに向かってベンチがあるだけのオープンなスペースに過ぎません。

イメージ 5 ▲日曜日なのに女子高生が制服を着て登場。後方に本山団地が見える。

イメージ 7 ▲待合室に掲げられた駅名。

 乗ってきた列車で折り返そうとしている鉄道ファンらしき人は一人だけで、あとは近所から歩いてきた高校生などが乗り込んでいきます。周辺には本山団地など住宅街が広がっているので、平日の通勤通学需要はそれなりにあるのでしょうが、それでも1日3往復しか走らないということは、住民のほとんどは自家用車か路線バスを利用しているということなのでしょうね。

イメージ 4 ▲こうしてこのホームに列車が停まっているのを見られるのは1日3回だけ。