毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

新山口駅、夜明け前。(萩の花咲く秋のニッポン旅;その44)

イメージ 2 ▲9月末の朝5時半過ぎでまだこんなに暗いとは、ずいぶん西に来たもんだ。

 2014年9月28日、山頭火。

 前夜「ひかり443号」で到着した新山口駅、初めて下車し、駅前のホテルに投宿しましたが、明けてこの日も早起きです。

 5時20分にアラームを鳴らして起きだし、身支度を調えていざ出発!……って、外はまだ真っ暗じゃないか……そうか、西日本もここまで来れば日の出は更に遅いのね……

 ホテルを出てすぐ、新山口駅の北口(在来線口)が見えてきます。駅前広場になにやら視界を遮る物体が。暗くてよくわからんが、なんだなんだ、この巨大なトックリは。「おごおり 種田山頭火 其中庵」と書いてある。

イメージ 1 ▲夜明け前の新山口駅北口前に巨大なトックリ。山頭火も来たことあるのか。

 新山口駅の旧駅名は「小郡(おごおり)駅」。小郡は旅を愛した俳人種田山頭火がいちばん長く住んだ場所なのだそうです。もともと山口に生まれた山頭火ですが、晩年はここ小郡に「其中庵」を結庵し、昭和7年から昭和13年までの住んでいたそうな。そんな山頭火ゆかりの「小郡」駅、新幹線開業時から「小郡」で通してきたんだから、何も今になって「新山口」なんぞという味も素っ気もない名称に変えなくたっていいじゃないか。

 なぞと思いながらいったん新幹線口へ出て、新幹線改札口から最も近い場所にあると思われるコインロッカーに荷物を預け、再入場して、在来線の最も端っこにある8番線へと下りてきました。

イメージ 3 ▲8番線で発車を待っているのは前夜の福塩線と同じ真っ黄色の電車。

 8番線で発車を待っているのは06:00ちょうど発の宇部線経由宇部行き1823M。前日福塩線の府中から福山まで乗ったのと同じ濃い真っ黄色カラーの105系2両編成、ワンマン運転です。日曜日の朝5時台ということもあって、他に乗車客の姿は見えません。8番線ホームと6/7番線ホームの間には3本も側線があるので、8番線ホームだけ孤立しているようで、寂しさが増します(^^ゞ。

イメージ 5 ▲なんか昔の赤羽線ってこんな感じでした?(笑)

イメージ 7 ▲宇部駅には山陽本線でも行けるので、区別できるよう「宇部線経由」と記してあります。

 この日の105系電車の行き先表示幕には白地に黒字で「宇部」とあり、その下に「宇部線経由」と小さい字で添えてあります。新山口から宇部へは山陽本線でも行けるので、間違えないように注意書きがされているわけです。寝台特急「あけぼの」の行き先表示幕に「奥羽線経由」と添え書きしてあったのを思い出します。今の特急「(ワイドビュー)ひだ」の名古屋行きや富山行きにはそんな表示はなかったような。

 発車時間が迫ってきた頃、東の空がほんのりと明るくなってきました。東の方に連なる山並みの稜線がくっきりと現れ、山がシルエットになっています。この日も良い天気になりそうです(^^)。

イメージ 4 ▲乗る人が全然姿を現さないまま、まもなく発車。

イメージ 6 ▲東の空がゆっくりと明るくなってきましたよ。