毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

群青の空に月。(萩の花咲く秋のニッポン旅;その40)

イメージ 1 ▲跨線橋の上から、府中駅の夕暮れ時。

 2014年9月27日、ここから電化区間。

 中国山地に沿っての陰陽境界ローカル線の旅も、そろそろ終わりに近づいてきました。

 18:21に福塩線府中駅に到着した頃にはすっかり日も暮れて、空は濃紺から群青色に変わりつつあるところ。夜のとばりが完全に下りるのももうまもなくです。ここでは次の列車まで21分の待ち合わせ時間があるので、ちょこっと駅舎の外に出てみました。

イメージ 3 ▲東日本で府中と言えば京王線沿線の大都市なので、ちょびっと違和感が……(^^ゞ。

 ここは広島県府中市。東京の府中市は武蔵国の国府が置かれたことに由来しますが、こちら広島の府中は備後国の国府が置かれたことに由来します。駅舎はこぢんまりとしていますが、改札口の上にはLED方式の列車案内があり、窓口は「みどりの窓口」機能もあって、府中市の中心駅としての役割を果たしているようです。

イメージ 6 ▲こぢんまりとした駅舎。

イメージ 7 ▲市の中心駅だけにもちろん有人駅。乗降者数もそれなりに多そうです。

 ホームは2面4線。改札口から中に入ったところが2番線。改札口を入って左へ進むと2番線の向かい側に塩町方が行き止まりになった1番線があります。跨線橋を渡ると3/4番線ホームがあるというあんばい。今度の列車は2番線から出るので、改札口から入ってすぐのところで列車を待ちます。暮れなずんできた空の山際に近いところに月が浮かんでいるのが見えました。

イメージ 4 ▲18時半を回って、西の空も暮れなずんできました。月が見えますか?

 福塩線はこの府中駅を境にがらりとその性格を変えます。福山~府中間は電化されていて、オールロングシートの電車が1時間に2本程度走っているのに対して、府中~三次間はキハ120の単行列車が1日6本です。このように格差があると、可部線みたいに「府中から先は廃止」みたいなことも考えられますが、行き止まり線だった可部線と違って、福塩線は塩町・三次から先の各線につながっているので、さすがにそのようなことはないでしょう。

イメージ 2 ▲左の塩町方面行きと右の福山方面行きでは運転本数が格段に違います。

イメージ 5 ▲意外と長い2番線ホーム。ヘッドライトは折り返しの三次行き1733D。発車は19:37、まだまだ先よ。