毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

芸備線未乗区間も完乗(萩の花咲く秋のニッポン旅;その34)

イメージ 9 ▲新見~備後落合の芸備線未乗区間を乗り切り、備後落合に到着しました!

 2014年9月27日、成羽川沿いをゆく。

 山岳地帯の渓流のようになってきた成羽川を時折渡り、東城の次の駅は備後八幡。駅名に「備後」がかぶさるようになって広島県に入ったことを実感します。備後八幡もなかなか古い駅で、駅舎もホームも開業当時のままのようですが、なぜかホームの備後落合方が1両分ぐらい増設されていて、そこだけ新しい鉄柵のコンクリートパネル敷きになっています。増設しなくても長さは十分過ぎるのに、なぜ?

イメージ 1 ▲山奥の渓流のようになってきた成羽川を渡ります。

イメージ 2 ▲備後八幡駅。ホームの備後落合方はなぜか新しく増築、延長されてます。

 備後八幡駅を出ると、更なる山また山を進んでいきます。寄り添う成羽川も、大きな石ころがごろごろ転がって、もうだいぶ上流まで来た気配。線路のほうも、敷石や雑草に埋もれて枕木はほとんど見えず、廃線跡と見紛う風情はあいかわらず。1日3往復とは言え列車が通るおかげでレールが錆びていないのが本当の廃線跡との唯一の違いと言えるでしょうか。

イメージ 3 ▲あいかわらず廃線跡のような線路が続く。

イメージ 4 ▲進行方向右側に寄り添う成羽川も大きな石ころが目立ってきました。

 そんな山奥にぽつんとあるのは次の内名駅。秘境駅と呼んでもいいのではあるまいか。どうでもよいことだが、内名駅と聞くとなぜか内山理名を思い出す。けっこう好きだったのだが、今はどこでどうしているのやら。

 内名駅から4.6kmで次の小奴可駅。「おぬか」と読みます。ちょっと変わった地名ですね。ようやく里に下りてきたような感じがしますが、しかしその次の道後山はまた山あいの鄙びた小駅。かつてはこんな過疎区間にも急行「たいしゃく」なんかが走っていたんですね~。活気のある芸備線を急行型気動車で走ってみたかったです。

イメージ 5 ▲なぜか内山理名を思い出してしまう内名駅。

イメージ 6 ▲周辺には小学校や郵便局もある里の駅・小奴可。

イメージ 7 ▲海抜611mで芸備線で最も高いところにある道後山駅。

 そして新見から1時間24分後の14:24、443Dは終点備後落合に到着しました。道後山駅と備後落合駅は、直線距離なら2kmちょっとといったところで、国道314号線はほぼそのように両地をつないでいますが、鉄道のほうは間にある山をぐるりと北回りで迂回しているので、距離は6.8kmになり、時間も443Dは15分もかけています。小奴可駅と備後落合駅が鉄道で結ばれたのは昭和11年のこと。当時は迂回するしか方法がなかったんでしょうなあ。

 ともあれ、これにて芸備線をめでたく完乗することができました!1日3往復の超過疎区間、実に手強かったです(^^)。

イメージ 8 ▲備後落合駅3番線に到着した新見からの443D。