毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

大和屋本店ランチ(萩の花咲く秋のニッポン旅;その19)

イメージ 6 ▲いよてつ道後温泉駅。雲一つない快晴です!

 2014年9月26日、「松山三井」。

 羽田からのANA583便で愛媛松山空港3番スポットに09:05に到着した僕は、空港を09:25に発車するいよてつ(伊予鉄道)のリムジンバスで道後温泉に向かいます。羽田からの便には5分違いで松山市駅止まりのバスと道後温泉まで行くバスの両方が接続していて、大型機で到着する利用客をさばいています。道後温泉行きは松山市駅行きのあとに出るので、道後温泉へ行く人のほかに、先行の松山市駅行きに乗り切れなかった人も乗ることが想定されていると思いますが、ANA583便からは先行バスの積み残しはほとんどなかったと見え、道後温泉行きはとてもすいていて、快適でした。

 道後温泉駅前はまだ10時になったばかりだというのに大勢の人でにぎわっています。さすが名だたる観光スポットです。

 そんな道後温泉駅前で僕を待っていてくれたのは、いつもの我が師匠であります。師匠は常日頃から「道後温泉なんて人間の入るところじゃありまへん」と主張し、僕を道後温泉に連れてきてくれたことはありませんでしたが、今回はお昼しか時間がないと伝えたところ、いろいろ考えて場所を選んでくださり、とうとう道後温泉がその場所に選ばれたという次第。師匠、いつもありがとうございます(^^)。

 そして案内されたのは、道後温泉駅からからくり時計と足湯コーナーを過ぎ、道後温泉本館を過ぎで坂を少し上ったところにある旅館「大和屋本店」さんであります。

イメージ 7 ▲道後温泉の老舗旅館「大和屋本店」の1階ロビー。落ち着いてます。

 「大和屋本店」は創業慶応4年、平成8年新築債創業という老舗。館内には松山の伝統文化「能」を伝える能舞台も備えているとか。チェックアウト客が出発していく流れに逆らうように、落ち着いた雰囲気の1階ロビーを通り抜け、まずは地階の大浴場でひとっ風呂。瀬戸内の伊予大島石を配した内湯とヒノキの露天風呂がありますが、日の高いうちから(というか、日がまだ昇っているうちから)、先客のいない大浴場を独占して、気持ちの良いことといったらこれ以上のものはないですな。タオルやバスタオルなどが全部脱衣場に用意してあるので、手ぶらで行けて大いにらくちんです。

イメージ 1 ▲「大和屋本店」4階料亭「桜川」の一室。

 こんな温泉にはもっとのんびりゆっくり入っていたいのですが、時間の関係でそうもいかず、11時半になったのをしおに温泉を出て、4階へ上がります。4階は料亭「桜川」。畳敷きの廊下の両脇に数寄屋造りの掘りごたつ式の個室が並び、落ち着いて食事ができます。

 なにしろ温泉に入ったばかりの風呂上がり。冷たいビールがほしくなります。まずは生ビールをお願いし、一気に飲み干すこの快感。ああ、温泉ってなんていいんだろ。

イメージ 3 ▲温泉に浸かったあとの冷たいビールほどうまいものはない。

 風呂上がりの冷たいビールの爽快なのどごしを味わったあとは、ゆっくりとお料理をいただいていきます。

イメージ 2 ▲湯上がりの冷たい生ビールでのどを潤したらば、ゆっくりお料理をいただきます。

イメージ 4 ▲見た目も美しい新鮮なお刺身。太刀魚のお刺身が瀬戸内らしい。

 このあとすぐまた飛行機に乗らなければならないので、飲むとしてもビールだけと心に固く決めていたのですが、師匠の「お酒もいきましょか」の一声に、この固い決意もあえなく陥落。師匠の勧めに従い、松山市内の蔵元「栄光酒造」の純米吟醸「松山三井」を初めて飲んでみることに。

 愛媛県産の「松山三井」という酒米を使って作られた、お米の名前そのままのお酒「松山三井」。米の粒が大きいため、精米歩合50%まで削っても砕けにくくて中心部のデンプンがしっかり確保でき、しかもタンパク質が少ないので雑味や濁りが出にくく、酒造米として適しているのだそうです。

 ああ、いかん。飲んでしまった。おいしい……もっと飲みたい……あ、でももう空港へ行かなくちゃ。やっぱりもっとゆっくり来なくちゃいけんね、松山は。

イメージ 5 ▲酒米の名前がそのまま銘柄になった松山「栄光酒造」の「松山三井」飲んじゃった。