毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

福田パン(萩の花咲く秋のニッポン旅;その14)

イメージ 2 ▲盛岡駅に入ってきた「はやぶさ・こまち3号」。

 2014年9月25日、お召し列車。

 札幌新千歳からのJAL2831便から接続する盛岡市内行きの連絡バスはいわて花巻空港を08:45に出発することになっています。盛岡駅前到着予定時刻は09:28で、僕はそのあと盛岡発09:56の「はやぶさ3号」に乗り継ぐことになっています。

 ところがこのバスがなかなか発車しない。ターンテーブルから荷物を引き取る人なども待つので、多少出発が遅れることはあるでしょうが、名古屋小牧からのFDA機の到着も重なってバスの車内は超満員になってるし、しばらく前からもう誰も乗ってこなくなっているんだから、もうとっくに出発してもよさそうなのに、運転手さんが外へ出て行ったまま、いつまで経っても戻ってこない!なにやってるんだ~~(T_T)。

イメージ 1 ▲もっと余裕で着けるはずだった盛岡駅新幹線ホーム。

 結局10分以上遅れてバスは出発。これはちょっと危ない。盛岡駅で「はやぶさ3号」に間に合うかしら。

 やきもきしながら雨の中をバスは走ります。JR花巻空港駅に寄り、花巻ICから東北自動車道に上がり、下りたのは盛岡南ICでしょうか、なんとか間に合って盛岡駅前に到着できました。

 急いで新幹線ホームへ駆け上がります。……と、まだ朝飯食ってない!というところで改札口の手前にパン屋さんが目に入り、まだ時間はだいじょうぶそうだったので、パンを購入。あっ、このパン屋さんはもしや!!!

イメージ 3 ▲E6系「こまち3号」とE5系「はやぶさ3号」、ここ盛岡駅で分割されます。

 どなたかのブログで見たか、いつかのニュースで耳にしたか、盛岡市民で知らない人はいないという、かの有名なパン屋ではあるまいか??

 しかし、買ったときに入れてもらった袋には「iwate tetoteto」の文字。どうもパン屋さんの名前とは思えないなあ……

 と思ってあとで調べてみたところ、昨年8月に盛岡駅2階北口改札付近にオープンしたのは「iwate tetoteto(いわて てとてと)」、岩手県内にある5つのお店の味が味わえる場所なのだそうです。その5店舗とは福田パン・中村家・パイオニア牧場・松ぼっくり・木村商店で、僕はどこも知りませんが、そうそう、この「福田パン」が盛岡市民なら誰でも知っているパン屋さんなのでした。盛岡で福田パンを知らないのは、日本人で富士山を知らないぐらいに匹敵するらしいです。青森市民で工藤パンを知らないのと同じってことかな?(笑)

イメージ 10 ▲「iwate tetoteto」の袋と福田パン。

イメージ 4 ▲初めて食べる福田パン、3種類を購入しました!

 この「iwate tetoteto」に入っているのは、「Fuku♪ran with 福田パン」という「福田パン」とコラボしたお店だそうで、しかし扱っているのはもちろん盛岡市民のソウルフード「福田パン」であることには違いありません。

 ショーケースには、どこからどう見てもコッペパンに見えるけど「福田パン」さんに言わせれば「ソフトフランスパン」だという細長いパンを半分に割ってさまざまなものをはさんだ商品がズラリと並んでします。うむ、確かにどれもおいしそう。

 そこで僕は今回、定番だと思われる「あんバター」と、「レモンフロマージュ」、そして季節限定の調理パン「さんま蒲焼きサンド」を購入。もっとじっくり時間をかけて選択したかったけれど、「はやて・こまち3号」の時間が迫っていて、断念。

イメージ 6 ▲「はやぶさ3号」の指定された席に落ち着いて、まずは「さんま蒲焼きサンド」。

イメージ 7 ▲福田パン、偉大!!本当においしい!これはたまらん!

 全席指定の「はやぶさ」も、盛岡以北は特定特急券で空いている席に着席できますが、今回「えきねっと」の「トクだ値」で購入したら指定席にしたほうが安くなったので、最初からしっかり指定された席に座ります。

 「はやぶさ3号」、新青森駅まで1時間04分なので、福田パン、さっそく食べなくては。

 まずは旬のサンマを使った「さんま蒲焼きサンド」。パンを手にしてみると、その軟らかさにまずオドロキます。うっかり力を入れるとパンをつぶしてしまいそう。間には竜田揚げにしたサンマの切り身とたっぷりのキャベツの千切りがはさまっていて、ぱくっとひとくち、おおお、おいっしい~~~!!

イメージ 5 ▲こちらはほんのり酸味とチーズの香りの「レモンフロマージュ」。

 車内販売のコーヒー早く来ないかなと思いつつ、次は「レモンフロマージュ」。ほんのりした酸味と、フロマージュというくらいですからチーズの香りで、実に上品なお味が、超ふかふかの「ソフトフランスパン」によく合います。

 そして、定番中の定番「あんバター」。青森市民として、工藤パンの「ダブルサンド 小倉&マーガリン」をこよなく愛するワタシですが、福田パンの「あんバター」、最高。ああ、これはいかん、、これから新幹線で帰省するときは毎回盛岡で途中下車してしまいそうだ。初めての「福田パン」、おいしくいただきましたっ!

イメージ 8 ▲定番中の定番「あんバター」、こりゃダメだ、病み付きになる。

 「はやぶさ3号」は10:32、八戸到着。

 アレ?ちょっとヘンだ。東北新幹線が新青森駅まで延伸して、始発終着列車がなくなった八戸駅は、新幹線は基本的にホームドアのある12番・13番ホームしか使わなくなったはず。なのに、我が「はやぶさ3号」は普段は使われていない14番線に到着。しかも本線の13番線には回送列車が停車中。どうして本線の方に回送列車がいるの?

 不思議なこともあるもんだと思いながら、11時ちょうど、終点新青森駅に到着。駅舎の外に出てみると、なにやら人だかりができてます。アレレ、なんだこの群衆は。東口広場は人で埋め尽くされ、出入口ドア脇には国旗が飾られてるし、そう言えば日の丸の小旗を持ってる人も多いな……

 あっっっ、わかった!!思い出した!!9月24日、25日の両日、天皇皇后両陛下が震災復興の状況視察のため、青森県へ来ておられたのだ!!なるほど、じゃあ八戸駅13番線に停まっていた回送列車はお召し新幹線か!八戸10:48発の「はやぶさ65号」のスジを使うのかな?そうだとすると新青森着は11:11。僕もちゃっかり群衆の中に混じって、天皇皇后両陛下が降りて来られ、車列に乗って次なる視察地へ向かうまで、しっかりその場にとどまっておりました。いやーー、両陛下を間近に拝見することができて、ちょっとラッキーー(^^)。

イメージ 9 ▲新青森駅東口に飾られた国旗。最初はなんだか全然わからなかった。