毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

特急「ひだ」、一気に岐阜へ。(遅い春、桜満開、帰省の旅;その7)

イメージ 3 ▲高山駅に到着した特急「ワイドビューひだ6号」。

 2014年4月21日、高山で下車したい。

 猪谷から乗務員が変わり、JR東海管内に入って、神通川は宮川と名を変えて、鉄路と川が寄り添うように、ますます山深い中へと分け入っていきます。山あいを縫うように流れる宮川の岸に迫る斜面にはまだ雪が残っていたりして、奥山の遅い春が感じられます。

 僕が乗っているのは先頭車両の8号車普通指定席車。貫通タイプの先頭車キハ85の1100番台ですが、前面展望はなかなかよろしいので、運転席直後のシートが空席のままなのをいいことに(^^)、欧米人乗客が陣取って、前方展望を楽しみつつ写真撮影に余念がありません。僕の後ろの方の席のアジア人乗客も、右へ左へとせわしく動いては、車窓の渓谷美をカメラに収めています。

イメージ 1 ▲8号車の車内。最前列の席では欧米人乗客がかぶりついてます。

イメージ 2 ▲宮川の流れ。岸に下る斜面にはまだところどころに残雪が。

 猪谷を発ったあとは飛騨古川に停まり、その次は09:31に高山に到着です。

 高山では前方に高山始発の編成を連結するため7分停車するので、ゆっくりホームに降りて深呼吸することができます。ホームから広い構内を眺めると、JR東海色のキハ40もいたりして、青春18きっぷでのんびり高山へやってきたことが思い出されたりして。

イメージ 4 ▲特急型キハ85の向こうには今も活躍中のキハ40。

 高山駅では、前方に1~3号車を連結します。連結部分のホームにはパーティションが置かれ、人の行き来ができなくなっていて、高山から乗車する人は高山始発の編成の方の乗車口に並んでいて、富山始発の編成の方へは来る気配がありません。1~3号車にはグリーン車はないので、グリーン席利用の乗客はこちらに来るのでしょうが、それ以外は皆、高山始発編成に乗るようです。指定券もそのように割り振って販売されているのでしょうか。

 いったんドアを開けて富山始発編成の方からの降車客を降ろしてしまうと、再びドアを閉め、前方からゆっくりと高山始発編成が近づいてきて連結作業が終わると、6両まとめてドアが開くという段取りになっていました。

イメージ 5 ▲前方から高山始発編成がゆっくりと近づいてきて連結します。

 前方から1、2、3、8、9、10号車の順で6両編成となった特急「ひだ6号」は、富山始発編成の方は降りた人はいたものの、上述のとおり、乗ってくる人はいなかったので、がらんとしたまま、09:38、高山を発車しました。

 その後は、みごとな渓流美を車窓に楽しみながら下呂と美濃太田だけに停車し、次はもう岐阜です。富山発着の「ひだ」は停車駅が少なく設定されています。

 高架へ上って東海道本線と合流すると、11:39、岐阜到着。「ひだ6号」は終点名古屋へ向けて進行方向が変わりますが、岐阜の停車駅は2分。走り去る「ひだ6号」を見送って、僕はここ岐阜駅で下車します。

イメージ 6 ▲富山から3時間39分で高山本線を走破し岐阜に到着した「ひだ6号」。

イメージ 7 ▲岐阜も雨。「ひだ6号」は進行方向を変えて終点名古屋へと出発していきます。