毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

今日の飲茶@アバディーン。

イメージ 14 ▲点心セット。定番の蝦餃や焼売などが少し大きめの蒸籠に盛られたおトクなセット。

 今日9日は、土曜日。職場の同僚と一緒に、香港島の南側最大のベッドタウン・香港仔(アバディーン)へ飲茶に行ってきました。

 アバディーンは、水上レストラン「ジャンボ」がある場所として必ずガイドブックに紹介されてはいますが、それ以外は特に何も見どころはないので、アバディーンのほとんどはあまり知られていません。香港仔中心、石排灣邨、田灣邨、海怡半島、利東邨という団地が集まっている大きなベッドタウンです。

 その一番の中心部・香港仔中心(アバディーン・センター)の一角にある「百樂門宴會廳」というレストランが今日の飲茶の場所です。

イメージ 1 ▲香港仔中心第5期の入口からエスカレーターで1階上へ上がると入口が。

 ところが、11時をまだ少し回ったばかりだというのに、入口には早くも席待ちの行列ができているではありませんか!けっこう広いフロアなのに、どのテーブルも埋まっていて、これにはビックリ。人数を告げて整理券をもらい、しばらく待つことになってしまいました。

 客はほとんどが老人と家族連れ。ほどなく案内されたのは、5人掛けの円卓で老夫婦と相席になる席。おじいちゃんとおばあちゃんが二人で仲良く飲茶にやってきたという感じです。建物の3階か4階から上が全部住宅になっているので、そこの住人たちが朝食、昼食、ブランチに下りてくるのでしょう。自宅の下に飲茶屋があるって便利でいいですよね。このレストランも年中無休、毎朝6時から営業してるんです。

イメージ 2 ▲11時ちょい過ぎで店内は満席の大盛況。

イメージ 3 ▲上が全部アパートなので、住人たちが利用しやすいのでしょう。

 このお店はワゴン式ではなく、テーブルオーダー式なので、着席時に配られるメニューの中の食べたいものにチェックして店員に渡すと持って来てくれるという仕組みです。

 まずは僕の好物「[魚夌]魚球」。魚のすり身団子ですが、香りの強い中国野菜を刻んだものが練り込んであり、その香りが口中にふわりと広がります。上に「豆豉」という中国味噌がちょこっと載せてあるのが味のアクセントになっています。

イメージ 4 ▲「[魚夌]魚球」。蒸してあつあつのすり身団子。てっぺんの「豆豉」が味のアクセント。

 飲茶や茶餐庁での食事に欠かせないのが茹で野菜。普段野菜の摂取が足りない我々には必須のアイテム。だいたいどこの店でもレタス、菜心(チョイサム)、芥蘭(カラシナ)が常備されていますが、注文するのはついいつも菜心です。いい色、濃い緑に茹で上がった菜心は見るからに栄養豊富。オイスターソースでいただきます。

イメージ 5 ▲いい色に茹で上がった菜心。このお店はオイスターソースのほかにお醤油も出してくれました。

 「叉焼包」と言えば「チャーシューまん」のことですが、香港では「叉焼餐包(チャーシューパン)」もよく食べます。どこで食べてもパン生地がふっかふかのあっつあつで美味いのですが、パン生地は普通のロールパンみたいなのが主流。しかしここのチャーシューパンの外側は完全にメロンパン。外側の甘めの生地と内側のとろけるようなチャーシューが渾然一体となって意外なおいしさ!

イメージ 6 ▲見た目は完全に「ミニ・メロンパン」。

イメージ 7 ▲中にはとろけるような刻みチャーシュー。メロンパン的に甘いパン生地になぜか良く合う。

 次は、ニラ餃子。日本のような焼き餃子は一般的ではない中華圏では、飲茶のときの点心が焼き餃子を食べられる数少ないチャンスの一つ。しかもここのニラ餃子は、皮が薄くてぱりっとしていて、日本の焼き餃子にかなり近い。形はちょっと平べったくて餃子っぽくないですけど、けっこうおいしかったです。

イメージ 8 ▲平べったい扇形のニラ餃子は中の餡が透けて見えるほど皮が薄い。

イメージ 9 ▲そしてパリッと焼き上げられて、日本の餃子にかなり近い。

 次は香港の飲茶の定番を二つ。

 まずは「鮮蝦腸粉」。「腸粉」とは、米粉で作ったライスペーパーにエビやチャーシュー、貝柱などを包んで蒸し上げ、特製のタレをかけた、点心の種類の中では欠くべからざるもの。もっちりつるりとした米粉の皮とぷりっぷりのエビのコラボに、香港に来てよかったと感動すること必至。

 もう一つは、もちろんお粥です。お粥の種類は豊富ですが、土鍋でぐつぐつと煮込まれてとろとろになったお粥は、だしがしっかり効いて、いいお味です。今日は魚のすり身と鶏肉がたっぷり入ったお粥にしました。鶏肉はとーても軟らかく、すり身はほどよく弾力が残って、おいしいです。

イメージ 10 ▲飲茶には欠かせない点心「鮮蝦腸粉」。

イメージ 11 ▲一人用の小さな土鍋で出てくるお粥はよく煮込まれています。

イメージ 12 ▲小さいお碗に取り分けてお粥をいただきます。具は魚のすり身と鶏肉。

 小籠包(ショウロンポー)も忘れてはいけませんね。もともと上海料理ですが、香港で飲茶をしてもだいたい必ず点心にありますね。

 小さな蒸籠に小さな小籠包が4つ。皮が破れないように持ち上げてレンゲに載せ、赤酢をかけて、いただきます。有名上海料理店の本格的なものには及びませんが、中にはスープがちゃんと入っていて、十分おいしいです。

 最後に登場は、1枚目に掲載した写真の「点心セット」。大きめの蒸籠に7種類の点心が合計11個入っています。こういうセット、初めて見ました。飲茶ではマストアイテムの蝦餃や焼売はもちろん、叉焼包や菜包(野菜まん)、中華ソーセージが中に入った蒸しパンなど、女性2人なら最初にこれをオーダーすれば、マストアイテムも含めてこれで十分なぐらいのボリューム。おトクです(^^)。

イメージ 13 ▲小さな蒸籠に小さな小籠包が4個。

イメージ 15 ▲皮が破れないようにそっとレンゲの上に取り、赤酢をかけていただきまっす。