停車位置目標（石北本線各駅停車；その4）

▲新青森駅からひと駅乗って青森駅に到着。

　2013年7月30日、「三厩方」へ。

　12:45に新青森駅を発車した特急「スーパー白鳥19号」は、実家や我が母校の脇を通って走り、12:52に青森駅3番線ホームに到着しました。ここで8分停車し、進行方向を変えます。新青森発車時点でシートは函館方向を向いてセットされていて、つまり新青森から青森までのひと駅は進行方向へ背を向けて走ることになるのです。

▲新青森駅では青森駅へ背を向けた状態にシートがセットしてあります。

　この日の「スーパー白鳥19号」は785系300番台を増結した8両編成での運転なので、いつもより少し長め。先頭の（そして青森を発車するときは最後尾の）8号車はちょうど青森ベイブリッジの真下に停車しました。今やほとんどの列車が短編成化されてしまい、8両編成でさえ「長い」と感じるようになってしまいました。青森ベイブリッジの下を超えて海側まではみ出るほど長い編成の列車はほんのわずか。ホームももうこのあたりになると人の往来も少なく、寂しさが漂うほど。

▲8号車はちょうど青森ベイブリッジの下に停車。

　停車時間が8分もあるので、今度は先頭車両になる1号車の方も見に行くことができます。先頭車両と、そのバックに青森ベイブリッジ、もはや青森駅定番の一コマです。

　「スーパー白鳥19号」のお向かい、4番線に入っているのは、13:17発の蟹田行き普通列車333M。秋田色の701系、N-6編成です。5/6番線ホームの向こうにはE751系が見えています。このあと5番線に入って13:37発の2046M特急「つがる6号」秋田行きになるのでしょう。

▲青森からは先頭になる1号車と、バックには青森ベイブリッジ。

▲13:17発蟹田行き普通列車333Mは701系の3両編成。

　先頭から最後尾へ戻る途中、ホームにペイントされたある目印を見つけました。「北斗星 5号車 車掌用停止位置目標」と記してあります。それほど色褪せているわけでもないので、比較的最近描かれたもののように思われます。

　青森駅に入っていた「北斗星」は2006年から構内改良工事のため青森駅に入らなくなり、青森駅での旅客扱いもなくなってしまいましたが、この工事の終了に伴い、2012年3月から「北斗星」は再び青森駅に入って、青森駅のホームで機関車付け替えを行うようになりました。おそらくそのときに改めて描かれたのがこの目印ではないでしょうか。

▲青森駅ホームに描かれた「北斗星」の停車位置目標。

　青森駅のホームには、青森駅に乗り入れる鉄道線の歴史を物語るような出発反応標識が設置されていることはよく知られています。

　青森駅のホームには三灯が並んだ出発反応標識があり、それぞれ「三厩方」「福島方」「東京方」と書かれたプレートが添えられています。「東京方」は東北本線の起点・東京駅、「三厩方」は津軽線の終点、「福島方」は奥羽本線の起点・福島駅のそれぞれの方面へ向かう列車の出発を合図するための標識です。しかし今や東北本線は分断され、津軽線というよりは海峡線になり、奥羽本線は新庄から先は山形新幹線となって標準軌になってしまいました。この標識を見ると、青森駅から東北本線経由や奥羽本線経由の長距離列車がどんどん出発していた頃のことを思い出さずにはいられません。

　あ、「三厩方」の標識が点灯しています。「スーパー白鳥19号」ももうすぐ発車ですね。

▲長距離列車が頻発していた頃を思い出させる青森駅ホームの出発反応標識。