首都圏、朝。(冬のニッポン雪景色;その46)
▲終点東京に到着した「サンライズ出雲・瀬戸」は短い時間で引き上げていく。
2013年2月14日、バレンタインデー。
寝台特急「サンライズ出雲・瀬戸」は深夜の山陽本線、東海道本線を東へ東へと走り続け、明けて2月14日の横浜到着前、平塚あたりでしょうか、「おはよう放送」が入りました。僕もぐずぐずしていられないので起き上がってブラインドを上げると、どこかの駅を通過中。屋根だけ赤くてあとは真っ白な車体が見えたので、きっと大船でしょう。ということは、真っ白い車体はたぶん06:38発の2009M特急「成田エクスプレス9号」ですね。
▲N'EXが停まっている大船駅を通過中。
横浜到着は06:44。隣には06:45発の熱海行き729Mが停車中で、その乗客がこちらを見ているような気がしてちょっとハズカシイ。平日朝の通勤通学時間は既に始まっており、大勢が職場へ学校へと向かっている中で、寝台の上で寝ぼけ眼のままだらりんとしている姿をさらすのは気が退けるというものです(^^)。
横浜を出ると次はとうとう終点東京です。多摩川を渡り、品川を通過すると最後の車内放送で乗換列車などが案内されます。品川~田町間の広大な車両センターを眺めながら、そろそろ降り支度も完了です。
▲横浜駅で熱海行き729Mと並んで停車。こちらは覗かれるとちょっとハズカシイ格好。
▲品川の車両センターを眺めながら降り支度。
14両という長大編成で、乗客たちは降りるとすぐに最寄りの階段から下りてしまうので、どれほどの人が東京まで乗ってきたかはまったく見当も付きません。僕がホームに降りる頃にはドア脇の行き先表示幕も早や「回送」に変えられて、引き上げ準備OK状態です。
▲「サンライズ出雲・瀬戸」のゴール、終点東京に到着。
▲到着するとすぐに行き先表示幕は「回送」に変わってしまいます。
隣の8番線ホームに停まっているのは07:15発の国府津行き743M。通勤通学ラッシュが始まった東京駅に、モーニング・ミスト・ベージュとモーニング・グロウ・レッドの285系の停まる9番線だけが異質な空間を作り出しています。
夜行列車の終着駅には特有のけだるい空気が漂っているものと思っていましたが、それは下り列車の場合のことで、上り列車の終着駅・東京では、けだるさを感じる間もなく、人混みの中に呑み込まれるばかりのようです。僕も、次の列車のホームへと人混みの中を流されていくほかありません。
▲隣の8番線は国府津行き743M。
▲「サンライズ」のマークに別れを告げて、人混みへと流されていきましょう。