備後にビンゴ!(冬のニッポン雪景色;その33)
13:24に塩町を発車した356Dは、福塩線と分かれて芸備線を北へと走ります。塩町を出て芸備線単独になって最初の駅は下和知。かつてはもっとホームがあって線路も引かれていたのでしょうが、今は1面1線以外に線路は残っておらず、駅舎もかつて線路が敷かれていたであろう空き地を越えた先にバスの停留所のような小さな待合所があるだけで、寂れた感じが漂っています。
▲バスの停留所のような待合所しかない下和知駅。
山之内、七塚、備後三日市と続いて、その次は備後庄原。ここは少し大きな駅です。駅舎と一体になった1番線ホームと、島式の2/3番線ホームが跨線橋でつながっています。ホームやホームにかかる屋根などは妙に古い感じがします。駅近くの庄原バスセンターから三次バスセンター経由広島行きの備北交通の高速バスが一日19本走っていて、庄原から広島までの所要時間は約2時間。一方JRで備後庄原駅から三次、広島方面だと、三次まで1時間20分、三次から快速「みよしライナー」で1時間半と、合計3時間近くかかってしまいます。おまけに備後庄原から三次へはかなり偏った時間帯に1日8本しか列車がなく、鉄道の劣勢は否めません。
▲備後庄原駅に到着。2面3線で列車交換もできるなかなか大きい駅。
備後庄原駅で乗客の入れ替えがあり、老夫婦が一組乗ってきてボックスを一つ占め、乗客がこの老夫婦と僕の3人になりました。ロングシートのほうはまったく人影がなく、シートの上で横になって寝たいぐらいです(^^)。
▲備後庄原で乗客が3人となった車内。
備後庄原を出るとまもなく、川を渡ります。西城川です。これを渡るといよいよ山道という感じになり、次の高駅までの6.2kmを12分かけて走ります。遠くにはうっすらと雪をかぶった山も見えてきました。さっき呉や広島あたりでは真冬とは思えない穏やかな天気でしたが、中国地方を北上し、雪山が見えてくるようになるとさすがに冷え込んできているのでしょう。
▲遠くに雪で白くなった山が見えてきた。中国山地も冬なんだなあ。
高駅から4.9km走ると次は平子駅。この駅もホームと駅舎が少し離れています。かつては駅舎とホームの間にもう一線線路があったのでしょうか。
平子を出ると、列車は右側は山の急斜面のへり、左側は西城川のへりを走ります。車窓の景色には次々に山が映るようになりました。列車の速度ものんびりです。平子の次は備後西城。駅間4.2kmを9分かけて走るので、平均時速は28km/hってことですか?そりゃーさすがに遅すぎるんじゃ。