毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

鰺ヶ沢のマタギめし(冬のニッポン雪景色;その6)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818172318.jpg新青森駅で手に入れることができた鰺ヶ沢町「お富久」さんの「マタギめし弁当」。

 2013年2月1日、マタギめし。

 青森にいたのもつかの間、2月に入ってさっそくまた動きます。

 昼過ぎに新青森駅へ来て見ると、駅舎1階の「あおもり旬味館」の週替わり出展スペース「旬味市」に「駅弁」という大きな紙を貼りだしている出店が一軒目を惹きました。青森県の西海岸、鰺ヶ沢町の「お富久」というお店がオリジナルのお弁当を並べているようです。

 品揃えは「いかめし弁当」「ほたてめし弁当」「いかギョウザ」、そして「白神山地の恵みマタギめし弁当」。どれもおいしそうで迷いましたが、ここは一つ世界遺産白神山地の恵みをいただいてみようと「マタギめし弁当」を購入。700円です。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818172211.jpg新青森駅1階の「旬味市」に鰺ヶ沢の「お富久」さんが駅弁屋を出展中。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818172233.jpg ▲どれもなかなかおいしそうなラインナップです。

 これから乗るのは13:42発の「はやて28号」。14番線にはこれから出発を控えたE2系の10両編成が停車しています。

 E5系の「はやぶさ」が投入されて以降、E2系の「はやて」もどんどんE5系へ置き換えが進んで、3月16日のダイヤ改正では新青森発着のすべての定期列車がE5系になる予定です。ってことは、こうして新青森駅のホームに入っているE2系が見られるのもあともう残りわずかってことじゃないですか!これはよく見ておかねばなりません。新青森駅駅名標E2系が一緒に入るようなアングルで写真を撮ってみたりしてしまいました(^_^ゝ。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818172246.jpg新青森駅14番線で出発を待つ13:42発の「はやて28号」。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818172253.jpg新青森駅駅名標E2系。ホームドアがあるのでどうにも締まらない写真だけどしかたない。

 そんなことを知ってか知らずか、E2系10両編成の「はやて28号」はいつもと変わらぬ表情で発車時刻がやってくるのを待っています。

 この日の青森市内の天気は穏やかな晴れ。除雪された道路はアスファルトの路面が乾いています。「はやて28号」に乗り込んで指定された席に腰掛けると、窓越しに在来線ホームとそこから西へのびる奥羽本線の線路が見えます。弘前方面からは13:33着、13:42発の大館発青森行き普通列車651Mが来るはずですが、もう到着したのでしょうか。651Mは新青森駅で2046M特急「つがる6号」秋田行きと交換することになっています。「はやて28号」は「つがる6号」と同時に発車なので、もしかしたら窓の下を弘前方へ出発していく「つがる6号」が見えるかもしれません。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818172239.jpg ▲この顔、3月16日以降は新青森駅ではなかなかお目にかかれなくなります。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818172258.jpg ▲在来線ホームと奥羽本線の線路。雪景色だけど道路のアスファルトは乾いています。

 「つがる6号」の姿は見られないまま「はやて28号」は定刻に発車しました。
 
 それではさっそく遅めのランチといきましょう。さっき「旬味市」で手に入れた鰺ヶ沢町「お富久」さんの「マタギめし弁当」をいただきます。JR五能線鰺ヶ沢駅があるので「リゾートしらかみ」などに乗って通ったことがある人も多いかと思いますが、日本海に面し、世界自然遺産白神山地の北側、東側に面した、海の幸、山の幸に恵まれたところです。

 「マタギめし弁当」の掛け紙には「鰺ヶ沢町のご紹介」と「お品書き」、そして「マタギとは?」と、マタギめしのルーツについての説明も記されていて、なかなか勉強になります(^^)。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818172307.jpg ▲さっき700円で買った「マタギめし弁当」を「はやて28号」の車内でオープン!

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818172314.jpg ▲掛け紙には「お品書き」やマタギめしの由来などが書いてあります。

 フタをとると、ウーン(^^)、野菜も肉もたっぷりでヘルシーでおいしそうです。「お品書き」と見比べてみますと、まずお米は「鰺ヶ沢町かさまい地区斉藤さん家の米(あきたこまち、もち米)」。へー、この炊き込みご飯にはもち米も混ぜてあるんですね。そして鰺ヶ沢産のものとしては根曲がり竹、にんじん、ごぼう、インゲンで、マイタケは下北産、鶏肉は青森県産と、オール青森の食材です。お品書きには書いてありませんが、枝豆と小魚の佃煮も入っております。こんな色とりどりのおかずを楽しみながら、もっちりとした食感の炊き込みご飯を食べると、青森ってホントに食材の宝庫だなと改めて感じます。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818172323.jpg ▲根曲がり竹やマイタケのシャキシャキ感、もち米入りの炊き込みご飯のもっちり感……(*^o^*)。

 「はやて28号」は新青森を出ると途中八戸だけに停まって盛岡に至ります。いくつもの長いトンネルを抜けている間に「マタギめし弁当」を完食し、車内販売の熱いコーヒーで食後のまったりタイムを楽しんでいるうちに、まもなく盛岡となりました。途中八戸だけの停車だと、新青森から盛岡までは1時間を切ってたった53分で来てしまうんですね~。

 天気はますます良くなって、雲一つない快晴。盛岡到着直前には、南部富士・岩手山がくっきりと見えました。純白の雪をいただく岩手山、いつも以上に美しく見えました。14:35、盛岡到着です。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818172217.jpg ▲盛岡到着直前には進行方向右側に南部富士・岩手山が見えてくる。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818172225.jpg岩手県内は青森以上に良い天気で、雲一つない快晴。岩手山の山頂から広がる純白の雪が美しい。