活発に活動する阿蘇山(ニッポンの秋を探して・その33)
▲火山ガス発生中につき立入規制がかかった阿蘇中岳噴火口。
2012年11月7日、米塚。
ロープウエーの阿蘇山西駅に来ていますが、この日は火山ガスが発生していて規制がかかっており、ロープウエーは運休中。初めての阿蘇山で火口まで行けなかったのは残念。韓国からの修学旅行生でしょうか、火口まで上がれないことで時間が浮いてしまったのか、ロープウエー駅前にたむろって所在なげにしています。
それでは我々も移動です。草千里レストハウスまで戻って草千里ヶ浜を散策します。この草原では乗馬体験もできるので至るところ馬糞がごろごろしてますが(笑)、広々とした草原をのんびり歩くのは実に気持ちがいいです。草原には大きな池が点在し、その向こうには烏帽子岳の姿、そしてしばらく草原を歩いて振り返ると、草千里レストハウスの向こうは斜面がやわらかなカーブを描く杵島岳です。
▲草千里ヶ浜。向こうは烏帽子岳。池の手前の人影からここの広大さがわかります。
草千里ヶ浜の池の向こうの高台に立って中岳火口のほうを眺めやると、火口から白い湯気が立ち上っているのがよく見えます。
中岳の火口の直径は約600m、深さ約130mで、温度1000℃~1200℃の溶岩が吹き上がることもあるそうです。静穏時には雨水がたまり50~80℃のお湯となるそうなので、上がっている白い湯気はこのお湯によるものでしょう。火口の池は周りの岩石から溶け出た鉄と銅によって青緑色を呈しているとか。うーん、やっぱり火口まで上がってみたかったなあ……
▲白く湯気を上げる火口の様子。
▲今回はこの草千里ヶ浜からの火口の様子を目に焼き付けて次回への楽しみにしよう。
草千里レストハウスまで戻ってお土産などを物色し、そろそろ帰路に就く時間です。
その県道298号線をくねくねと下っていたら、目の前に妙に人工的な造形の山が現れました。なんだアレは?古墳か?古代宇宙人の建造物か?もしや宇宙との公信のための目印?
▲あまりにもかわいらしい曲線。食べたくなっちゃう♪
上の方で見えたときに写真を撮ればよかったのですが、あまりのかわいらしい姿につい写真を撮りそびれ、そのまま下ってきてしまって、この古墳のような土塁のような山の前まで来てようやく停車。
この山は「米塚」というのだそうです。標高は954m。阿蘇の神様・健磐龍命(たけいわたつのみこと)が収穫した米を積み上げて山にしていたけれど、貧しい人に山頂部分のお米をすくってあげたのでてっぺんはへこんでいるのだそうです。杵島岳の孫火山で、阿蘇ではもっとも新しく形成された火山なのだそうです。それにしてもかわいらしく美しいシェイプ。斜面のいちばん下から頂上までの高さは80m程度なので、斜面を駆け上がればすぐにてっぺんまで行けそうです(登山は禁止されてますが。)。
▲米塚の正面に見えるは杵島岳、往生岳か。ススキがいちめんに広がってます。