お初!の阿蘇山(ニッポンの秋を探して・その32)
▲阿蘇山のゆるやかな斜面は一面のススキ。秋ですなあ。
2011年11月8日、火山ガス発生中!
阿蘇神社から国道57号線豊後街道に戻って西進。阿蘇駅を過ぎたところで県道111号線阿蘇パノラマラインに入ります。険しい山が多い日本でこのような穏やかな斜面が広い範囲で続く風景は独特です。正式には阿蘇五岳といい、最高峰の高岳以下、中岳、根子岳、杵島岳、往生岳の五峰が中心となっていますが、いずれも1,000m級の山々なのに、斜面が穏やかすぎるせいか、高い山が連なっているという感じが全然しません。途中車を停めてゆっくり眺めると、ススキがたなびく秋の阿蘇は、とんでもなく気持ちがいいです!
▲阿蘇パノラマラインからの眺望。気持ちのよい秋空の下。
▲この草地に寝っ転がってのんびりと過ごしたい。
阿蘇パノラマラインは、北側からアプローチし、往生岳、杵島岳の西側を回り込みながら南へ進みます。このあたりから北側、北西側を眺望すると、向こうはまさに窪地の底のように見えます。ゴルフコースが見えるあたりは豊肥本線赤水、市ノ川のあたりでしょうか。低地をはさんだ向こう側の北側も、大観峰など比較的高い山々が連なっているんですね。あのあたりはいわゆる外輪山というやつでしょうか。
▲ゴルフ場が見えるので赤水、市ノ川あたりかな。
カーブを繰り返しながら進む阿蘇パノラマラインが杵島岳の南、烏帽子岳の北をすり抜けるあたりに、広い駐車場のある草千里レストハウスがあり、道路をはさんだ北側には阿蘇火山博物館もある場所です。目の前に直径約1kmの草千里ヶ浜と呼ばれる草原が広がります。二重式火口の跡で、大きな池も点在し、気持ちのいいことこの上ありません。
▲草千里レストハウスから草千里ヶ浜を一望。
阿蘇山ロープウエーは1958年開業で、世界で初めて活火山に架けられたロープウエーだそうで、91人乗りのゴンドラが阿蘇山西駅から火口べりの火口西駅まで、全長858m、高低差108mを所要時間4分で結びます。2009年に全面的な内外装のリニューアルが行われました。阿蘇山公園道路を車で上っていくこともできますが、ここはやはりロープウエーでしょう。
▲阿蘇山西駅と火口西駅を結ぶロープウエーが山肌に沿ってのびています。
そこで、切符を買おうとロープウエーのりばの建物に入ります。ロープウエーは往復で大人1,000円です。……しかしなんと!!この日この時は、「火山規制」が出ているではありませんか!
火口周辺では有毒な火山ガス(二酸化硫黄)が流れているので、阿蘇火山防災会議協議会が阿蘇火山西火口規制情報を出していて、火山ガスや濃霧などで火口周辺に立ち入り禁止規制がかかると、ロープウエーは運行停止となり、阿蘇山公園道路は通行止めになるのだそうです。いったん規制がかかるといつ解除になるかわからず、この日は韓国などから来た修学旅行ですかね?団体も多かったようですが、みんな火口まで上がることができず、残念でした。火口までは上がれなかったけど、火山ガスが出て立入り規制がかかったというのも貴重な体験でしょうから、火口探訪は笑ってあきらめましょう!
▲ロープウエーのりば。火山規制がかかって運行停止中。