毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

岡山と言えばデミカツ?(酷暑の夏休み帰省レポ・その14)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818164410.jpg ▲うどん県の対岸の岡山県で食べるうどんも十分においしいです。

 2012年8月15日、デミカツって何よ。

 あまりに暑い岡山駅8番線ホーム。どこか涼めるところはないかと見回すと、あった!立ち食いそば屋があるではないか。ランチがまだですので、ランチも兼ねてうどん・そばの「あじわい」さんへ入ります。おおっ、すずしい~~♪

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818164401.jpg岡山駅5/6/7/8番線ホームにある立ち食いうどん・そば屋さん「あじわい」。

 狭い店内ではありますが、狭いだけに冷房もよく効いており、冷たい水と2杯ほど続けて飲んで、やっと人心地。そんなに涼みたいんだったらなんでまた熱いものをとおっしゃる方もいらっしゃいましょうが、僕はやっぱりうどん・そばは熱いのが好き。そこでかきあげうどんをオーダー!

 待つことしばしで、大きな野菜かきあげ、ちょびっとカマボコ、そしてどっさり刻みネギのかきあげうどんが配膳。汁の透明度の高さはさすが西日本、さすがうどん県の対岸!麺は冷凍麺ですが、ちゃんとコシがあって十分にウマイ。満足です。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818164415.jpg ▲岡山のうどんも十分にウマイです。ダシがきいた汁はやはり西日本ならでは。

 かきあげうどん、発車時間が迫ってきちゃったんでちょっと後半ずるずると急いでかきこんでしまいましたが、急いで食べてもゆっくり食べても、ここらへんのうどんはウマイ!(なんのこっちゃ)

 というわけで、13:35発の「しおかぜ13号」に乗車します。自由席車の乗車口には長い行列ができていましたし、僕は7号車の普通車指定席ですが、岡山発車時点でそこそこの混み具合です。終点松山までは2時間41分の振り子電車の旅です(宇多津に着くまで振り子機能は使いませんが)。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818164419.jpg ▲いよいよ発車時間間近の松山行き特急「しおかぜ13号」。

 ところで、さっき岡山の駅ビルを探訪しながらアレコレ迷っているときにちょっと目を引いたものがありました。それは岡山駅ビルの一角をなす「サンステーションテラス岡山」、略して「さんすて」の南館2階で見かけた「おかやまデミカツ本舗」。それにしても「さんすて」って……(^^ゞ。

 この看板を見た瞬間僕の頭に浮かんだ疑問は二つ。まず「デミカツってなんだ?」、そして「デミカツがなんであれ、そんな岡山名物ってあった?」。

 ともかく全品お持ち帰りができるということなので、なんだかよくわからんけど「デミカツ丼」を注文。よし、これでこの日のランチはキマリ!「しおかぜ13号」の車内で食べよう!……と決意しながら、ホームへ行ってみたら「あじわい」があったのでかきあげうどんを先に食べてしまったことは上述のとおり(笑)。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818164351.jpg ▲「さんすて」南館2階で見つけた「おかやまデミカツ本舗」。

 めでたく「しおかぜ13号」は岡山駅を定刻で発車し、四国へと向かっています。車内は混んでいますが、さいわい僕の隣の席はまだあいているので、この「デミカツ」なるものを食べるなら今のうちだと思い、急いでビニール袋の中を改めます。

 中に入っていたのは、トンカツと少々の野菜が入ったパックと円筒状の紙容器。紙容器は上側がソースの入ったパックで、それを取り除くと下には白いごはんが入っています。全部で三点セットがテーブルの上に並びました。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818164437.jpg ▲「おかやまデミカツ本舗」の内訳はこの三点セット。

 この三点セットをテーブルの上に並べてみてわかったことは、「デミカツ」とはデミグラスソースをかけて食べるトンカツ、言い方を変えれば味噌カツのデミグラスソースバージョンといった感じのモノだということ。

 なるほど、これで「デミカツ」とはなんであるかはわかりました。それでは次なる疑問。「デミカツ」は岡山名物なのか。なぜ岡山名物なのか。これはいくら考えてもわかるわけないわね。それなら先に食べてしまいましょう。ちょうど列車は瀬戸大橋にさしかかってきたようなので、瀬戸内海の美しい風景を眺めながら、人生初の「デミカツ丼」です。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818164426.jpg ▲「デミカツ丼」、登場!

 紙容器に入っているごはんの上に、まずは茹でキャベツがメインの野菜類を載せ、それからトンカツを載せ、そして別容器のデミグラスソースをまんべんなくかけますと、おお!ソースの量がけっこう多いので、カツや野菜の表面を完全に覆ってしまいそうなほど。こうして完成したのが岡山名物「デミカツ丼」!これは食べるにつれて口の周りがデミグラスソースだらけになること必定。隣の席に誰も来ないうちに食べることにしてヨカッタ……(´ー`)。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818164448.jpg ▲「デミカツ丼」にズーム!言わなきゃ味噌カツにも見えるかも。

 口の周りを汚しながら食べたデミカツ丼、確かにソースでもなく味噌でもなくデミグラスソースをカツにかけて食べるというのは新鮮体験。フレンチ的な濃厚ソースもなかなかいいお味。でもソースのわりにはカツがちょいと貧弱。まあ持ち帰り弁当で値段も800円ぐらいだったからこんなもんか。

 あとで調べてみると「地元岡山で愛され続けるソウルフード」「岡山のご当地グルメ」「岡山市の郷土料理・名物料理」などという記述が次々と。なんでも岡山市内の老舗料理店「味司野村」の創業者さんが昭和6年の「味司野村」の創業時に出したのが始まりで、これが評判を呼んで、その後だんだんと大衆食堂、喫茶店洋食店、ラーメン店などに広がり、いつしか岡山市中心市街地では多くの店がデミカツ丼をメニューに載せるようになったのだとか。「OKAYAMAデミ活」なるデミカツ紹介サイトもあり、岡山市内にはさまざまなデミカツがあるらしい。今までまった知らんかったよ、デミカツなんて。今度岡山に行くことがあったら、持ち帰り弁当じゃなくて、店舗でもっとボリュームのあるできたてを食べてみたいです!

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818164456.jpg ▲デミカツを一切れリフトアップ!……と言ってもソースがたっぷり過ぎて肉が見えん。