毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

端午節は台風4号とともに(その12;ねぶたとは何ぞや)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819021528.jpg ▲見得を切るねぶたの迫力を間近で見られるのが「ワ・ラッセ」最大の魅力。

 2012年6月22日、青森駅前の新しい人気スポット「ワ・ラッセ」。

 青森県庁近くのイタリアンレストラン「アル・チェントロ」で美味しいランチをたっぷり食べたあとは、青森駅近くの青森市文化観光交流施設「ねぶたの家ワ・ラッセ」へ行くことに。

 「ワ・ラッセ」は一昨年の12月4日の東北新幹線全線開業に合わせて昨年1月にオープンした、ねぶた祭りを総合的に紹介する施設です。青森ベイブリッジのすぐ下で、同じ頃にオープンした「A-FACTORY」やメモリアルシップ「八甲田丸」もほど近く、開館以来なかなかの人気スポットになり、大勢の観光客でにぎわっているようです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819021455.jpg ▲「ワ・ラッセ」入口と、その後方には「A-FACTORY」と青森ベイブリッジ

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819021500.jpg ▲「ワ・ラッセ」のすぐ左隣にある「A-FACTORY」も人気スポットになってます。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819021451.jpg ▲葦簀を立てかけたようなデザインの外観は玄関ホール内から見るとこんな感じ。

 とにかく「ワ・ラッセ」は、「青森ねぶた祭りとはなんぞや」ということを、歴史から製作から何から何まで、わかりやすくビジュアルに知ることができるステキな施設です。

 1階エントランスホールに入ったらまず階段で2階へ上がります。すると「ねぶたミュージアム」の受付があり、ここで入館券を購入します。大人600円。ワ・ラッセアスパム&八甲田丸をまとめて見学できるおトクな三館周遊券もあるそうです。そしてここから参観スタート。長いトンネルのようなところを抜けながら、ねぶたの歴史や、実物や模型、ミニチュアを見ながら「ねぶたとはなんぞや」を学ぶことができます。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819021447.jpgねぶた祭り運行の様子をミニチュアで再現。かなりリアル。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819021506.jpg ▲昔のむしろ掛けのねぶた小屋をミニチュアで再現。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819021511.jpg ▲作りかけの「手」でねぶた山車の張り子の構造を紹介。

 そのあとは、歴代ねぶた大賞受賞ねぶたの写真パネルなどを眺めながら長いスロープを下ると1階フロアに出て、そこは「ねぶたホール」。フロア一面になんと大型ねぶたが5台も展示してあり、それに超接近して見られるので、迫力満点です。明かりを点したねぶたにこんなに接近してじっくり眺めることは、実際の8月の祭り期間中ではできないことなので、貴重かつ新鮮な体験になること間違いなし。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819021515.jpg ▲「水滸伝 洪信、百八の魔王を放つ」(北村蓮明作;パナソニックねぶた会)。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819021519.jpg ▲超接近できるので、迫力だけでなく、繊細な模様や色使いまで堪能できます。

 展示してある大型ねぶたの詳細は「ワ・ラッセ」のHPに掲載してありますが、現時点では今年のねぶた祭り本番が既に終了したので、僕が6月に訪れたこのときに展示されていた昨年出陣のものは、今年出陣した大型ねぶたに既に置き換えられていました。現在は、初の女性ねぶた絵師としてデビューした北村麻子さんの「琢鹿の戦い」(あおもり市民ねぶた実行委員会)も展示されているそうです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819021524.jpg ▲「滝不動」(北村隆作;ヤマト運輸ねぶた実行委員会)。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819021542.jpg ▲「火天水天」(柳谷優浩作;日本通運ねぶた実行委員会)。

 いやあ、こうしてじっくり仔細に眺めると、ねぶたそのものの色彩、形、光などとともに、ひと夏のたった6日間のために全力を傾けた作り手たちの思いや、そのねぶたを動かした曳き手、囃子方、運行係、そしてハネトたちの汗と涙もじんじんと伝わってくるようで、思わず涙ぐんでしまうほどに圧倒されました。やっぱりスゴイよ、ねぶたは。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819021534.jpg ▲「四神降臨 白虎と青龍」(千葉作龍;サンロード青森)。

 「ねぶたホール」出口へ向かう最後の通路の壁面には、見得を切ったねぶたの主人公たちの顔がずらりと並んで参観者を睥睨し、その下には、ねぶた絵師たちの系譜が詳細に紹介されたパネルが展示され、ねぶた絵師というおもしろい角度からねぶたを理解することができます。

 「ねぶたホール」を出ると、ねぶたグッズやお土産品が豊富に並ぶショップ「青森ふるさとショップアイモリー」や青森県産の自然食材や地ワイン・地酒にこだわったカフェレストラン「癒しダイニングNEBUTA」があり、ほっとひと息つくこともできます。

 ねぶた祭りの時期でなくても一年中ねぶたの熱気を感じることができる「ワ・ラッセ」、青森に来たらぜひ訪ねてほしい場所です。みなさんもぜひぜひ一度おいでくださいませ~ヽ(^。^)丿。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819021538.jpg ▲参観者を睥睨するねぶたの主人公たち。ねぶた絵師の紹介とともに展示されてます。