毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

田植え直前!新緑の青森へ(その28;上野発青森行き)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819020305.jpg ▲772.8kmを走り抜いて終点青森に到着した寝台特急「あけぼの」。

 2012年5月25日、青函連絡船がまだあった頃。

 思えば北京を出発したのは前々夜20:30発の香港行きKA975便。それから香港でCX566便に乗り継いで関空に着いたのが翌朝の6時。そのあと伊丹から青森へ飛んで、その日の晩に更に新千歳まで飛び、急行「はまなす」に乗って一夜を明かし、早朝青森に着いたと思ったら再び「つがる2号」で青森を離れ、東能代から「あけぼの」のヒルネでリターンして、再び青森へ戻ってきたわけです。僕はいったい何をやってるんでしょう?

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819020302.jpg青森駅5番線ホームでは先頭機関車の切り離し作業中。

 そんなこんなの夜行二連発、機中一泊車中一泊の二泊三日でしたが、なんとか「はまなす」と「あけぼの」の両方に乗ることができました。「あけぼの」はヒル区間だけだったけど、まあこれはしかたない。次回は「あけぼの」のほうに全区間乗車できるように計画を立てよう。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819020310.jpg ▲切り離されたEF81-138。

 寝台特急「あけぼの」を長岡から牽引してきたのはEF81-138。僕はEF81と言えばローズピンクというかサーモンピンクというか、いわゆる原色のほうが好きなのですが、JR東日本持ちの赤くなったEF81も決して悪くはない。上野口ではもはや見かけることができなくなり、青森口でも今や「あけぼの」と臨時「日本海」だけで、青森車となると「あけぼの」だけになってしまいました。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819020327.jpg ▲機関車が切り離されたあとに現れる電源車の顔。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819020337.jpg ▲上野発の夜行列車降りたときから青森駅は雪の中~♪を体験できる列車は「あけぼの」のみ。

 客車から切り離されたEF81-138は、まず数メートルだけ進んでいったん停車。そしてすぐに短い汽笛をヒョォッと鳴らして、海側へと走り去っていきました。かつて青森駅が客車全盛だったときには、構内をたくさんの電気機関車(そのほとんどがED75でしたが)が行き来していたものですが、今や青森駅に現れる電気機関車はめっきりと減り、海側へ走り去っていくEF81-138の後ろ姿にもどこか寂しさがつきまとっているような気がします。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819020315.jpg ▲海側へ走り去るEF81-138。「あけぼの」牽引機のトレインマークは片面だけ。

 5/6番線を発着する列車でこんなに海側の端っこまで来るほど長い編成の列車はほとんどないので、ホームのこのあたりに人影はほとんどありません。ホームに描かれた「連絡線」という文字と矢印は郷愁を、いや、ナミダを誘います。今、その矢印の指す先に、かつて青函連絡船桟橋へと続いていた跨線橋の階段はもはやありません。青函連絡船の廃止は1988年3月13日。あれから24年も経つのに、ホームの「連絡船」という文字が消えずに残っているというのは驚きです。季節を問わず、青森に到着した列車から吐き出された人々がこの文字の上を足早に通り過ぎて桟橋に向かっていた姿を思い出すと、やばっ、マジで泣けてきた。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819020320.jpg ▲北へ帰る人の群れは誰も無口だったんだろうなあ。冬は寒いもんなあ。

 さて、これで僕の旅も一段落。やっと青森駅の外に出られるよ(笑)。ホームをゆっくり歩いて、本屋出口と西口へつながる跨線橋へと向かいます。

 6番線に停車中の秋田色701系は10:21発の蟹田行き普通列車329M。そう言えば最近青い森鉄道のほうの701系は青い森色が増えてきているようなので、盛岡色の701系青森駅ではあまり見られなくなったかもしれないです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819020333.jpg蟹田行き普通列車329M。

 EF81-138の切り離しを眺めている間に、反対側では引き上げ用機関車の連結が終わっていました。オレンジ色のDE10が連結されて青森車両センターへ引き上げていく姿も青森駅ではおなじみのものです。この日先頭に立ったのはDE10-1536でした。

 さて、僕はこれからどうしよう。いったん家に帰ってシャワーでも浴びるか、北京へ持って帰る物品の買い出しに行くか…… いや、とにかく疲れたから、やっぱり家に帰ってひと眠りしよーっと(^^)。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819020343.jpg ▲こちら側ではDE10の連結がとっくに済んで、ひきあげ準備完了。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819020348.jpg ▲この日のひきあげ役はDE10-1536。活躍の回数もめっきり減りました。