田植え直前!新緑の青森へ(その27;残雪の津軽富士)
2012年5月25日、ヒルネから目覚める。
川部を出ると左手に見えてくる津軽富士岩木山、その残雪の白さと、麓に広がる緑の田畑のコントラストが美しく、しばし車窓にへばりつくようにして見とれてしまいます。僕があまりにしげしげと窓の外を眺めているので、別の区画の観光客とおぼしき一団のおばちゃんたちも岩木山に気づいて、「まあ!」と感嘆の声を上げながらカメラを取り出しました(^^)。
▲津軽平野の田植えはもうだいぶ進んだようですね。
大釈迦で交換待ちの運転停車。「あけぼの」に乗ればいつものことですが、上野から寝台に乗ってヒルネ区間まで乗り通す乗客はヒルネには開放されない2号車に優先的に寝台があてがわれるようで、僕はだいたいいつも2号車に乗るので、いつもだと大釈迦駅ももうちょっと後ろの位置に停止します。ちょっとしたことだけど、目に見える景色はずいぶん違うような気がします。
東能代から乗った時、車内放送でヒルネ利用の人(まあ車内放送でヒルネとは言わないが)は4号車に乗車するようにということだったので僕はずっと4号車に乗っていたのですが、大館からは3号車もヒルネに開放されるのですね。けっこう大勢いたヒルネ利用客も弘前まででだいぶ降りてしまい、新青森で降りた人もいたでしょうか、終点青森を前にして、4号車に残っている乗客はわずか。
4号車のデッキに出ます。4号車はオハネフなので、3号車との連結部分にドアがあり、「あけぼの」のトレインマークを間近に見ることができます。この巻き取り式の幕をくるくる回転させて他のトレインマークも見てみたいと思うのは僕だけではないはずだ(笑)。
▲終点青森到着直前の4号車車内は閑散となってました。
▲4号車デッキではトレインマークが間近に見られます。
ホームへ降りてすぐに前方へ向かいます。早く行かないと機関車がすぐに切り離されて走り去ってしまうもんで(^^ゞ。
この日長岡からの牽引を担当したのはEF81-138号機でした。ほとんど「あけぼの」牽引専用機になっているのではないでしょうか。厚みのあるがっしりとしたヘッドマークが誇らしげです。
▲終点青森駅5番線に定刻到着。
▲この日の牽引機はEF81-138。ヘッドマークがかっこいい。
先頭までやってきて写真を撮るファンは少なく、3、4人と言ったところ。それ以外は早々に跨線橋を上がって散っていきました。青森まで乗り通した乗客は多くはないようです。
しかし侮るなかれ。「あけぼの」で青森まで乗り通す人はいつもそれほど多くはないけれど、首都圏と秋田県、特に秋田、東能代、大館、そして青森県の弘前までの間の旅客輸送に果たす役割は今も大きく、乗車率はなかなかのもの。そして羽後本荘~秋田~青森間のヒルネ輸送需要もバカになりません。夜行列車は廃止という筋書きが既定の方針であるかのような昨今、少なくとも「あけぼの」に廃止の理由はないような気がします。がんばれ「あけぼの」、いつまでも頑張って走り続けようじゃないか!(^^)
▲青森駅の長いホームに横たわる「あけぼの」、終着駅のけだるさがあります。
▲上野発の唯一の青森行き夜行列車。本当に貴重な存在。