毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

久々中国鉄路、湖南省をゆく(その9;京広線をゆく)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818220135.jpg ▲T8351次列車の最初の停車駅は楽昌駅。二重窓が開かないので外がよく見えない。

 2012年6月16日、広東省のローカル列車。

 坪石発広州行きT8351次列車は、定刻08:45に坪石駅を発車しました。僕の乗った「硬座車(普通座席車)」は意外なほど空いており、これなら快適です。僕の指定された3号車103番席は4人掛けボックスの通路側なのですが、僕のボックスには他に誰も来なかったので、進行方向窓際の席を陣取って、ゆったり進みます。空調も効いてるし、うれしいなあ(^^)。

 ただ、空調を効かせているので窓は開けられず、汚れたガラスの二重窓がびしっと閉まっているので、外の景色はあまりよく見えません。まあしかたないか……

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818220139.jpg ▲最初の停車駅楽昌駅でさっそく乗客がけっこう入れ替わりました。

 最初の停車駅は楽昌。09:10着、09:12発です。楽昌は坪石鎮の上級行政区画である楽昌市の中心駅だけに、坪石から乗った乗客でここでもう降りる人もけっこういます。ヤマモモやモモのカゴを積んだ農民さんもここで降りていきました。ここで宜昌東発広州行きのK934/K931次列車に追い抜かれます。

 T8351次の走行距離は308kmで、所要時間は3時間33分。車両は22型客車とかなり古いものではありますが、表定速度は86.8km/hとなかなか俊足。広州までの間に停車駅が4駅しかないのと、大幹線大動脈の京広線だけに軌道が良く、スーパーパワー機関車「和諧HXD」型が牽いているからでしょうか。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818220144.jpg ▲英徳駅で瀋陽北発広州東行きT12/T13次列車に追い抜かれた。

 10:10、23分ほど遅れて次の停車駅韶関東に到着。しばらくすると隣のホームに「韶山SS9G」型電気機関車に牽かれて瀋陽北発広州東行きT12/T13次列車が到着。そのまま抜かれるのかと思ったらこちらが先に発車です。

 そしてその次が英徳です。10:45着、10:47発が定刻ですが、少々遅れが生じていて、実際には11:07頃に到着しました。ここでT12/T13次列車に再び追いつかれ、抜かされました。
 英徳停車中に、海南省三亜/広州発北京西行きT202次列車と広州発四川省達州行きK1172/K1173次列車が北へと走り去っていきました。T202次列車は三亜が始発のときは列車ごと連絡船に乗って海を渡る鉄道連絡船列車ですね。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818220151.jpg ▲源潭到着。25分弱ほど遅れが出てきた。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818220155.jpg ▲源潭駅の駅名標。両隣の駅名、読めない字ばっかだな(笑)。

 坪石周辺は駅裏すぐに険しい奇峰がそそり立っていたようにかなり山深いところで、坪石を出て韶関へ抜けるまではひたすら山間路線で、長いトンネルがいくつもいくつも続き、上海と並んで経済発展を謳歌する広東省を走っているとはとても思えないような山また山です。広東省と言っても北部はこんなに山深いのですね。

 しかし韶関エリアを南へ抜けるとようやく一帯は緑豊かな平地となり、南国風情の景色の中をT8351次列車は快調に走ります。韶関東、英徳と停まるごとに乗客は増え、いつの間にか満席状態。ぎんぎんに効いて寒いぐらいだった空調が満員の乗客でようやくちょうどよくなった感じ。

 最後の停車駅源潭に25分遅れで到着し、いよいよラストスパート。そして定刻12:18より遅れること約27分の12:45頃に終点広州到着!広州駅はかさ上げホームなのでドアのステップを下りなくても客車の床面と同じ高さにホームがあります。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818220210.jpg ▲終点広州に到着。むんとする空気はいかにも亜熱帯南国。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818220217.jpg広州駅はかさ上げホーム。今回ずっと低いホームばかりだったのでちょっと違和感。

 広州駅6/7番ホームはT8351次列車を降りて出口へ向かう人の流れで大混雑。中国の駅はどんなに大きな駅でも出口が2ヶ所ぐらいしかなく、列車が到着する度に出口への通路は「なんじゃこりゃ~」と声を上げずにはいられないほどぐじゃぐじゃになります。

 向かいの6番線には13:25発の湖北省襄陽行きK642/K643次列車が発車を待っています。広州から襄陽まで1,414km、16時間35分の旅です。

 僕が降りたT8351次列車が着いた7番線の電光掲示板には早くも13:02発坪石行きT8352次列車の掲示が出ていました。22型客車の「緑皮車」は休む間もなく坪石へ折り返しです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818220222.jpg ▲出口へ急ぐ人の流れでいっぱいの広州駅6/7番線ホーム。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818220201.jpg ▲坪石から着いたばかりのT8351次列車はすぐにT8352次列車として坪石へ折り返します。