毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

湯上がりに神の水(ニッポンの秋を探して・その26)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818152536.jpg ▲丸長旅館の夕食の〆めはマロンアイス最中。うまし。

 2011年11月6日、食って風呂入って寝て……。

 長湯温泉丸長旅館での夕食もいよいよ終盤!(笑)

 もういいかげんおなかいっぱいですが、ここで主食の登場。丸長旅館の主食もまた定番で、焼きおにぎりのお茶漬けです。梅とワサビのチョイスがあり、僕はワサビ。こんがりと焼いたおにぎりの上にワサビが載り、たっぷりの刻み海苔がそれを覆って、香ばしいおだしの中に入っています。香の物の盛り合わせも添えられています。箸で焼きおにぎりを少しずつ崩しながらおだしとともに食べると、なんとも言えぬやさしいおいしさです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818152531.jpg 焼きおにぎり茶漬け。

 ああもうほんとうにおなかいっぱい!でもデザートは別腹ですから、いただきます!

 この日のデザートは「マロンアイス 最中 粒餡」。お皿に盛られたマロンアイスと粒餡、そして栗の形をしたかわいらしい最中の皮が出てきました。なるほど、これで自分でマロンアイス最中を作れということですな(^^)。

 最中の皮は半分に割れるようになっていますので、ぱかっと分けて、スプーンで片方にアイスを、もう片方に粒餡を詰めて、再び元に戻すと、マロンアイス最中のハイできあがり!これをぱくっといただきますと、うんまーーい!最中の皮がなくてもこのアイスと粒餡はウマイ。これは完全に別腹。おかわりしたいぐらいです!

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818152541.jpg マロン最中作成中。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818152548.jpg できましたっ!

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818152552.jpg ぱくりっ!うっまーい!

 大満足の夕食を終えて部屋に戻るとばたんきゅー。

 しかしここで寝てしまっては、せっかく温泉に来たのにもったいない。寝る前にもう一回、温泉に浸かるのだ。

 この日は、6室しかない客室のうち埋まっていたのは3室。夜も更けてきますと他の部屋はすっかり寝静まったようで、3箇所ある風呂場はどこも空いていて入り放題。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818152600.jpg 脱衣場から浴室を覗く。

 夕食の後片付けが済んでしまうと、風呂場のある階下も廊下の灯りが落とされて静まりかえります。木の引き戸を開けて浴室に入ると、温泉が絶えることなく浴槽へ注ぎ落ちる音が響いています。誰に気兼ねすることなくいつでもこの掛け流しの炭酸泉に浸かることができるのはなんともしあわせ。ひっそり閑とした中でほどよい温度の褐色の湯に身を沈めてしばし瞑想。あまりの気持ちよさに、眠ってしまわないようにしなくっちゃ。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818152604.jpg ひっそりとした風呂場。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818152610.jpg 温泉の注ぐ音がちろちろと。

 すっかり温まって部屋へ戻ると、まずは窓を開けて夜気に触れます。九州とは言え11月の夜半はひんやりとしますが、そのひんやりが風呂上がりの身体に心地よい。芹川の流れる音がこれまた耳に心地よい。

 座敷に敷かれた寝具の枕元にはポットとコップが置かれています。これも丸長旅館の心配りの一つ。橋の向こうの「湯乃原天満社」境内に涌く「神の水」をポットに入れて供してくれるのです。風呂上がりのビールもうまいが、きりりと冷えた「神の水」はそれを遙かにしのぐおいしさ。大分市から別府海地獄、それから佐賀関、山道を抜けて長湯温泉と、充実した楽しく長い一日でした。爆睡できそうです。おやすみなさい。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818152556.jpg ▲枕元には「湯乃原天満社」境内に涌く「神の水」の入ったポット。