毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

秋の長湯温泉(ニッポンの秋を探して・その23)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818152311.jpg ▲芹川の雨のための増水で周りをすっかり水で囲まれた長湯名物「ガニ湯」。

 2011年11月6日、雨上がりの長湯温泉。

 夕食前に長湯温泉街を下駄を突っかけてのんびり散歩です。

 芹川の橋を渡って左にあるのが、「湯乃原天満社」。このブログには何度も登場していますが、この季節に訪れたのは初めてなので、境内でミゴトに色づく大イチョウの木を見たのは初めて。特に、イチョウの落ち葉が木の足下に降り積もった様は実に美しい。まさにニッポンの秋を見た気がしました。

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         ▲湯乃原天満社境内の大イチョウ。

 ここの境内の一角に「神の水」が湧いています。久住連山に降った雨水が悠久の時と経て伏流水となってここに湧き出したもので、長湯温泉に来たなら飲まないわけにはいきません。我らが定宿丸長旅館さんでも、夕食後客室に寝具を敷いたあとには「神の水」を入れたポットを客室に備えてくれます。しかし、宿のご主人によれば、何が影響しているのか、最近湧水量がだいぶ減ってきているようで、別の水源からも調達しなければならなくなっているとか。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818152301.jpg 長湯のウマイ「神の水」。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818152256.jpg 最近湧水量が減少傾向。

 湯乃原天満社とは反対方向へ芹川沿いを歩きます。対岸に丸長旅館さんなど長湯温泉の旅館が並ぶあたりのこちらがわに、かの有名な「ガニ湯」があります。芹川の流れ際の露天風呂です。いつか入ってみたいのですが、なにしろ衆人環視下にあるので入るには相当の勇気が必要です。日が暮れたあと闇をついて入るのだったら僕でもできそうですが、まだ実現していません。

 そしてこの日のガニ湯、昼までの雨で芹川が増水したせいで、周りが全部水没しています。いつもなら階段下の脱衣場から水に濡れることなくガニ湯の浴槽まで行けるのですが、脱衣場も半分水没していて、芹川の水流に足を洗われながらでないと浴槽へ至れないようになっていました。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818152307.jpg いつか入りたいガニ湯。

 芹川沿いの道を更にのんびり歩いて行くと、いつもながら独特なデザインの木造の建物に行き当たります。長湯温泉の泉質の特徴を最も良く体感することのできる施設「ラムネ温泉」です。ここの露天の冷泉に浸かると、身体の表面にびっしりと微粒な泡がまとわりつき、長湯温泉の炭酸泉を目に見える形で楽しむことができるのです。ただ、泉温が32℃ぐらいしかないので、寒い季節に入るのはなかなか厳しいかも。僕も今回は外観を眺めただけでスルーしました。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818152326.jpg こちら浴場の建物。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190818/20190818152319.jpg ▲あいかわらず独特(というか奇妙)なデザインのラムネ温泉。なんかオブジェも立ってる。