初エティハドで秋のニッポン(その9;オハネフ25-121)
2011年10月3日、終点青森。
高岡駅から乗った下り寝台特急「日本海」、うとうとと眠っているうちに夜が明けて、東能代到着前におはよう放送です。もちろん僕はおはよう放送が入ったからと言って起きるわけではありません(笑)。そのまま惰眠を続けて、弘前到着で寝台から這い出します。
もともと3人しか乗っていなかった9号車、今や僕だけになってしまったようです。車内は森閑としていて、車輪がレールの上を進む音だけが響きます。この日の9号車はオハネフ25-121でした。
めったに乗らない9号車。
雨です。
10月1日から3日にかけては、ものすごく冷え込みました。富山でも風が冷たく、白川郷へ行ったときは雨も降って、震え上がりそうでした。射水市でお世話になったお宅にはデンマークのモルソー社の立派な薪ストーブが据え付けてあるのですが、突然のあまりの冷え込みに、10月2日に初めて火を入れたぐらいです。青森も同様にかなり冷え込んだ雨天になっているようで、車窓を雨が打ち付けます。
稲刈りはまだ。
大釈迦駅も雨の中。
と思ったら、ほんとに晴れた。ていうか、何この天気。さっきまでの雨が嘘のようなかんかん照りじゃないですか。朝の日差しが、一晩中使われることのなかった寝台にさんさんと降り注いでいます。ずいぶん変わりやすい天気です。ラストスパートをかける下り「日本海」は雨と日光を交互に浴びながら、終点青森駅を目指します。
突然晴れた。
08:45、下り「日本海」は定刻に終点青森駅の3番線に到着しました。先頭のEF81-43は、青森ベイブリッジをくぐってもう少し先まで行って停まります。青森駅にも薄日が差していて、雨が降った様子は見られません。大釈迦までの雨は、大釈迦トンネルを抜けて山を越えたらもう通り過ぎてしまったのかしら。
下り「日本海」は、秋田駅から下車客が多くなります。東能代、大館、弘前などで続々と降りていき、ヒルネ客以外は、終着駅に着く頃にはずいぶん減っています。ドアが開き、急に冷たくなった風が吹くホームに降りても、9号車、10号車あたりに下車客の姿はほとんどなく、ただ長いホームが静かに横たわるだけでした。
定刻で終点青森到着。
▲最近トワエク釜での牽引を多く見かけるようになった気がするんだけど、気のせい?