6年ぶりのねぶた帰省(その11;郷土料理)
▲アウガ「新鮮市場」内のホタテ屋さんに並ぶ新鮮ホタテ。
2011年8月5日、じょんがら亭。
金木「斜陽館」、「津軽三味線会館」、五所川原「立佞武多の館」と参観し、名残は尽きませんが、青森へと引き返します。途中大急ぎで「三内丸山遺跡」にも立ち寄り、アスパム前のトヨタレンタカーに戻ったのが返却時間ぎりぎりの午後5時。ねぶた運行の関係で交通規制が敷かれるので、ゼッタイ午後5時までに車を返却してくれときつく言われてたんでした(^^)。
アスパムを取り囲むラッセランドには多くの人が出入りし、ねぶた出陣の支度が進んでいます。我々もまたねぶたが見たいけど、時間がありません。まずは駅前の「アウガ」の地下にある「新鮮市場」をちょっとのぞきます。
昨年の猛暑で陸奥湾の海水温が異常に上がり、稚貝が大量に死滅したので、向こう2、3年は陸奥湾のホタテ養殖に大きな影響を与えているのですが、それでもなんとか今夏もホタテが市場に並んでくれました。近海マグロもそこらへんで獲れるヒラメも新鮮で安くて、おいしいです!
陸奥湾産ホタテ、旬だ。
マグロ、ヒラメ、タイ。
友人が自宅へホタテを一箱発送するのを見届け、時間まで夕食がてら飲みに出かけます。場所は「アウガ」のはす向かいあたり、郷土料理が楽しめる大衆居酒屋としては老舗の部類に入りますか、駅前の「じょんがら亭」です。近所のおばさんたちが寄り集まってやってるみたいなアットホームな感じのお店。メニューがとっても豊富というわけではないですが、県外からの観光客も十分楽しんでいただけると思います。
「じょんがら亭」店内。
金魚ねぶたもいますね。
友人は県外人ですから、郷土料理っぽいものを食べていただきましょう。まずは山菜の「ミズ」。小さい頃から食べ慣れてるものなんですが、県外へ出ると意外に「ミズ」って知られてないのが不思議。山菜として普通なものなのではないのですか?しゃきしゃきっとしたまさに瑞々しい食感がたまらんです。
「ミズ」です。山菜です。
身欠きニシンも欠かせません。これまたごはんのおかずに酒の肴に、こちらではごくごく当たり前の品ですが、やはり北日本ならではのものらしいですね。普通は一口サイズに切って味噌をを付けてそのまま食べますが、僕の母などはタッパーに入れて醤油漬けにしておかずにするのが好きでしたね。
身欠きニシンとキュウリ。
酒の肴に最高である。
タコ刺しに「けの汁」といきましょか。「けの汁」は津軽の伝統料理。「かゆの汁」に由来し、米が貴重だった頃に、野菜や山菜を米に見立てて細かく刻んで食べたのが始まりだとされています。具だくさんの「けの汁」は、それだけで十分なボリューム。温かい汁物なので冬しか食べられないかと思いきや、こんな真夏でも出してくれてうれしいです。
夏でも「けの汁」。
そのへんで獲れるタコ。
こんな感じで。
そして、忘れちゃいけないのがホタテ。
県外、特に関東とか西日本とかの人にホタテを箱で送ると「こんな貴重で高価なものを!ありがとう~っ!」と感激されますが(笑)、上の写真からもわかるとおり、ホタテって別に高いものじゃないんですよね。殻付きでなければスーパーでも新鮮なのがひと山500円とかで売ってて刺身で食べられるし。
そのホタテ、刺身で食べるのがいちばんポピュラーかもしれませんが、僕のイチ押しはやっぱり塩焼きです。しかも貝柱の周りのヒモやオレンジ色のや黒いのもまったく取らずに丸ごとぶっつけ塩をして火で炙って食べるのがいちばんウマイ。ここ「じょんがら亭」のホタテ塩焼きは貝柱とヒモだけですが、それでもおいしかったです。今度帰省したらまた食べよっと(^^)。
ホタテの塩焼き。
▲「じょんがら亭」のは貝柱とヒモだけなのがちょいと寂しい……