毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

アジサイの咲く頃に(青森帰省レポその51;ますのすし)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819004339.jpg ▲富山と言えば「ますのすし」。おいしそう~~♪

 2011年7月3日、ボリュームたっぷり。

 「北越7号」に乗って富山を出発しましたが、このまま長岡で上越新幹線に乗り継ぐと、東京到着は午後9時を回ってしまいます。どこで晩メシにしたものかとちょっと考えましたが、やはりこれしかない!と結論して富山駅のホームで買い求めたのは、定番中の定番、「ますのすし」。奮発して「特選ますのすし」を買ってみました!ふつうの「ますのすし」より400円高い1,700円です!

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819004317.jpg 奮発して特選ますのすし

 包装箱から取り出した中身は、竹棒と輪ゴムで厳重に強力に上下から押さえつけたわっぱ型の木の器。竹の香りがふわっと立ち上がるほど太くて厚い竹の棒。へたに輪ゴムをはずすと勢い余って竹棒がびよんと遠くへ飛んで行ってしまいそうなぐらいがっちりとした包装は、中身が強烈な押し寿司であることを窺わせます。フタの上には「越中富山名産」と書かれた浮世絵のようなデザインの紙が貼ってあります。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819004323.jpg 竹棒でがっちり包装。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819004329.jpg 越中富山名産である。

 おそるおそる竹棒を静かにはずし、フタをとると、そこには真っ青な笹の葉がびっしり。鼻腔をつんと衝くような竹の葉の香が立ち上ります。その笹の葉を一枚一枚開いていくと、内側に現れたのは、なんとも鮮やかで美しいマスであります。サケじゃないからサーモンピンクというのは変かもしれませんが、まさに鮮やかなサーモンピンクと言って差し支えない美しさ。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819004334.jpg 出たっ!ますのすしだっ!

 これを6等分に切り分けます。僕はあとになってから富山県人から聞いたのですが、地元富山県人はこのますのすしを食べるとき、笹の葉を開く前に笹の葉ごと切り分けてしまうのだそうです。そうすると一切れ一切れが笹の葉にくるまったままなので、手を汚すことなく一切れずつ取って食べることができてしまう。うーん、さすが富山県人、極めてる!

 おっと、どこかの駅に停まりました。糸魚川ですね。18:20の到着です。向かい側のホームの向こうにはがっちり足場が組まれ、北陸新幹線の高架工事がずんずん進んでいるようです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819004348.jpg 糸魚川到着。高架工事中。

 しかしこの時点ではこの切り方を知らなかったので、笹の葉を開いてから切り分けました。断面がこれまた美しい。肉厚のマスに「立山連峰の万年雪が解けて流れ出す清らかな水に育まれた富山県産米」と「源オリジナルの合わせ酢」で作った酢飯。酢飯はあんなにぎっちりと押されているのに一粒一粒がつぶれることなくしゃきっと艶を見せています。八戸駅の名物駅弁「小唄寿司」を食べ慣れた舌には、ますのすしの酢飯は少々酢が足りなくてあっさりしすぎかなとも感じますが、もちろん美味です。「北越7号」の車内で、車窓を流れる日本海の景色を眺めながらのますのすし、格別でした。かなりのボリュームだったけど、完食!

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819004344.jpg ▲鮮やかな色合いの厚いマスの肉に、しゃっきり粒立った酢飯は見た目からして美味。