アジサイの咲く頃に(青森帰省レポその44;ついに「十和田バラ焼き」)
▲完成に向けて煮込まれつつある「十和田バラ焼き」。待ち切れん!
2011年7月2日、「グリル番紅花」at A-FACTORY。
この記事、写真が多いです(^^)。
他にもメニューはあったんでしょうが、この日の僕には「十和田バラ焼き」しか目に入っておりませんので(^_^ゝ、それを注文したところ、まずはカウンターの上にカセットコンロが設置されました。
続いて、「十和田バラ焼き」の材料、即ちバラ肉とタマネギがてんこ盛りになった鉄鍋がカセットコンロの上に据え付けられて準備完了。点火です。
カセットコンロ設置。
次に鉄鍋設置で、点火。
次に鉄鍋設置で、点火。
火が通るまでの間に、「十和田バラ焼き」を解説しておきましょう(^^)。
「十和田バラ焼き」とは、牛バラ肉と大量のタマネギのみをしょうゆベースの甘辛いタレで味をつけ、鉄板で焼く料理のことである、と「十和田バラ焼きゼミナール」は定義しております。しかし現在では、タマネギのほか、ピーマン、ニンジン、キャベツ、モヤシ、シメジなどを入れたものもあり、豚バラや馬バラを使うものあるとのこと。
「バラ焼き」を注文すると「Let's バラ焼き!入門編」というマニュアルが配られて、これに沿って自分で調理していくとめでたくおいしい「バラ焼き」が食べられることになっとります。
これがマニュアル。
ではまたできあがるまで解説を……(笑)。
この「バラ焼き」、もともとは三沢が発祥の地のようです。
今を去ること60年ほど前、米軍が駐留していた三沢では、米国人が好まない脂身やホルモンなどが米軍から安く払い下げられて手に入ったものの、それをおいしく食べられる調理技術を日本人は持っていませんでした。
しかし、当時の三沢には朝鮮人が多く移り住んでいて、この人たちが肉をおいしく食する調理技術に長けていたのだそうです。この人たちの知恵を借り、当時簡単に手に入った野菜であるタマネギを活用して生まれたのがバラ焼きなのだとか。
しかし、当時の三沢には朝鮮人が多く移り住んでいて、この人たちが肉をおいしく食する調理技術に長けていたのだそうです。この人たちの知恵を借り、当時簡単に手に入った野菜であるタマネギを活用して生まれたのがバラ焼きなのだとか。
「十和田バラ焼きゼミナール」によれば、三沢で生まれた「バラ焼き」がやがて同じ文化圏である十和田市、上十三地区、南部地区へ広がり、なかでも十和田市では爆発的人気を獲得し、現在では三沢市を上回る約60店舗がバラ焼きを提供しているとのこと。なぜ十和田市で爆発的人気を獲得したかについても分析してほしいところですが。
と言ってる間に、「バラ焼きセット」が勢揃い。ごはん、サラダ、味噌汁、おしんこが付くんですね。僕の友人も待ちきれずに早くも鉄鍋に箸をのばしているようです。
ぐつぐつ言ってきた。
バラ焼きセットの全貌。
待ちきれない様子の友人。
しかし、正直言って、僕はこの「十和田バラ焼き」なるものをずっと知らずにおりました。
「十和田バラ焼きゼミナール」が「十和田バラ焼き」をひっさげて初めて正式に参戦した2009年12月の「東北B-1グランプリin八戸」ではいきなり優勝。続いて2010年9月の全国大会「第5回B級ご当地グルメの祭典!B-1グランプリin厚木」で8位獲得。そして同年10月の「北海道・東北B-1グランプリin横手」では前回に続いて優勝。この快進撃に僕も「十和田バラ焼き」を知ることとなったというわけです。
まだ少し残る赤身が、
すっかりなくなって、
ひたすらぐつぐつぐつぐつ。
ところで「A-FACTORY」内にあるこの「グリル番紅花」さん、本店は十和田市内にあります。「十和田ミート株式会社」という食肉卸専門店が直接手がけるレストランなので、肉の質は折り紙つき。「バラ焼き」以外にも鰺ヶ沢町の長谷川自然豚、青森シャモロック、金子ファームの健育牛などなど青森県産の肉にこだわったメニューを楽しくことができるようです。
さて、全体にあめ色になったら食べ頃らしいので、そろそろ食べ頃!「まずはタマネギを、そして肉と一緒に」とのことでありますので、まずはタマネギだけをごはんに載せてごはんとともに……そして肉と一緒にごはんに載せてごはんとともに…………
タマネギをごはんの上に。
いい色に仕上がったぜ。
肉も一緒にいってみる。
う、う、ウマッッ!!ほっぺた落ちた!!
僕はふだん中国で、麻婆豆腐や魚香肉絲など、「ごはんに載せて食べるとめっちゃウマイもの」をよく食べてますが、このバラ焼きは、むちゃくちゃごはんによく合うわ~~♪ 中国料理は一般的にぶっかけごはんにして食べるとウマイのですが、バラ焼きはそれ以上って感じ。もとの味が濃いだけに、白いごはんにぴったり合うんでしょうなあ。
まだぐつぐつやってみる。
とろけるようなあめ色。
あーーウマイ。「十和田バラ焼き」ってこんなにおいしかったんだ。今まで食べずに生きてきて損した気分。60年前からあるんなら早く誰かおしえてくれよって感じ(笑)。
しかし、青森市でこれを食べるというのはある意味不完全。発祥の地は三沢市で、現在進行形で発展を遂げているのが十和田市であるというのならば、三沢市や十和田市で食べてこそ真に「十和田バラ焼き」を食べたことになるのではあるまいか。よし、必ずや三沢市及び十和田市へ食べに行くぞ!(ていうか、この3日前に十和田市に行ったんだからそのときちゃんと食ってこいよと言いたい(笑))。
そんなわけで、瞬く間に完食!ごちそうさまでした~。
▲ハイっ、完食!ホントはごはんおかわりしたいんだけどさ。