アジサイの咲く頃に(青森帰省レポその40;終点十和田市)
2011年6月29日、十和田観光電鉄完乗。
乗車するのは12:18発の13レ。6時台から21時台まで概ね1時間に1本走っている電車ですが、11時台発の列車がなく、10:51発の11レが出たあと13レまでは1時間27分時間があいてしまう時間帯です。
車両は東急から譲渡された7700系ステンレス車両で、前回記事では三沢寄りの車両モハ7703の写真を載せましたが、それとペアになっている十和田市寄りの車両はクハ7903です。こちらにも「がんばろう!東北」のステッカーがありますね。
側面のドア上部には行き先表示プレートがあります。運転区間が十和田市駅と三沢駅の間と決まっているので、差し替え可能なタイプではなく、車体にネジでとめた固定式のものです。ひらがなでふりがながふってあるのがユニークだし、「2009」と記してあるのが何の意味なのかわからんのもおもしろいです(^^)。
行き先表示プレート。
もうすぐ発車。
平日の昼過ぎ、なぜか高校生もちらほらと乗ってるけれど、車内はこの上なくのどかです。
のどかな車内。
三沢の隣駅は大曲。
十和田観光電鉄の鉄道線は全長14.7km。三沢と十和田市の間には駅が9駅あり、片道の所要時間は27分です。全11駅のうち、「三農校前」「北里大学前」「工業高校前」と学校の最寄り駅になっていると思われる駅が3駅もあり、三沢駅も十和田市駅も三沢市、十和田市の中心駅であることからすれば、平日の朝夕の通勤通学ラッシュはそうとうなものではないかと思われるのですが、それでも存廃が議論されているのだから、通勤通学需要を喚起できていないのかも。
などと考えている間に、終点十和田市駅に到着いたしました。12:45の到着です。
終点十和田市駅。
十和田市駅は1面1線で、ホームの一方の端に上へ上る階段があり、階段とホームの幅がほぼ同じなので、列車が停まっていると階段よりも前方を見通すことができません。階段と車両との間のわずかな隙間から覗いてみますと、ホームより先は線路が右にゆるくカーブして少し続いたあと行き止まりになっているようです。
ホームには、三沢駅のホーム同様、1両分しか屋根がありません。到着した列車は、乗客が全部降りてしまうとすぐにドアを閉め、折り返し13:40発の18レの発車時間まで小一時間休憩です。
ホームの先を除いてみる。
十和田市駅で降りると階段を上ることになりますが、橋上駅舎というわけでもありません。
階段を上りきると、下の道路を跨ぐ連絡通路というか渡り廊下みたいになっていて、それを伝って建物の中に入ります。そこが改札口。この建物は駅ビルで、かつては「ダイエーとうてつ駅ビル店」など多くのテナントが入居していたそうですが、それらのほとんどは既に撤退し、今や駅ビルとも呼べないような閑散ぶり。隣接する土地には郊外型スーパーやホームセンター、家電量販店などがありますが、この駅ビルはもはや再生は無理なのでは、と思わせます。まあとにかく、十和田観光電鉄の鉄道線、完乗しましたぜ。
▲やっぱり1両分しか屋根がない十和田市駅ホーム。片側は鉄索になっていて1面1線しかない。