毎日ヶ原新聞

日本全国、時々中国、たまにもっと遠くへ、忘れちゃもったいないから、旅の記録。

アジサイの咲く頃に(青森帰省レポその14;岩木山)

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819001746.jpg ▲朝を迎えた寝台特急日本海」の車窓に広がった岩木山の景色。

 2011年6月20日、夜行列車で迎える朝。

 富山から乗った下り寝台特急日本海」は、僕が爆睡している間に日本海縦貫線を快調に北上し、いつの間にか夜も明けたようです。

 おはよう放送が入るのは、午前6時を過ぎた東能代到着前。このあたりで起きて、すがすがしい朝を迎えて車窓の景色でも眺めればよいのでしょうが、僕はまだまだ寝台の中です。わはは。朝の車内販売があれば熱いモーニングコーヒーで目を覚ますというオツなこともできるのですが、車内販売が廃止されてもう久しいですね。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819001757.jpg オハネ24-49に乗りました。

 僕が寝台から起き出すのは、「日本海」に乗っても「あけぼの」に乗っても、いつもだいたい弘前に着く頃です。ずぼらだなあ。前夜富山から乗ったのは5号車11番下段で、車番はオハネ24-49でした。昭和58年に土崎工場で改造だそうですが、ということは製造されたのはもっと前ってことですよね。

 起きてみれば外はスバラシイお天気。雲一つない初夏の青空が広がっているではないですか。弘前を出発すると、左手に津軽富士・岩木山が見えてくるわけですが、この日の岩木山はひときわ美しい。津軽平野に広がる水田は青々としていて、見ていて気持ちが良いことこの上ありません。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819001802.jpg 青々とした水田も広がる。

 上段もわりと埋まるそこそこの乗車率の車内でしたが、秋田、東能代鷹ノ巣、大館と停まるうちに少しずつ乗客が減り、車内は夜行列車特有の朝のけだるい空気がただよっています。このけだるさが夜行列車の醍醐味であり、楽しみでもあります。

 進行方向左手は岩木山方向で、岩木山や広々とした津軽平野が車窓の向こうに見えていますが、右手はどちらかというと山がちな風景です。逆光なので見えにくいですが、一夜の主が現れず整ったまま置かれた寝具の向こうに見える水田のそのまた向こうには八甲田連峰が広がっているはずです。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819001751.jpg 朝のけだるい車内。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819001806.jpg 窓の向こうは八甲田連峰。

 08:02に弘前を発車すると、次の停車駅は新青森です。新青森までは所要36分です。大釈迦までは津軽平野の東辺を走るので特に進行方向左側の車窓はかなり開けた感じがしますが、大釈迦鶴ヶ坂津軽新城区間はけっこうな山越えで、一転して山間区間となります。特に大釈迦鶴ヶ坂間の大釈迦トンネル前後の車窓の景色は鬱蒼と茂る森林といった趣です。

 その山越えにかかる手前の大釈迦で交換待ちの運転停車です。青森発弘前行き普通列車642Mとの交換で、やがて701系電車が入ってきて、入れ違いにこちらが発車となりました。このあと大釈迦トンネルへと入っていきます。

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/mainichigaharu/20190819/20190819001811.jpg ▲ゴールを目前にして大釈迦で交換待ちの運転停車。それにしてもいい天気。